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[書評]疲れているあなたに届けたい、『休養学』から学ぶ新しい“休み方”
こんにちは。エディマートの水野です。
梅雨入りしたと思ったのも束の間、もうすでに暑い日が続いていますね。かくいう私も外に出て歩くだけで汗が止まらず、ヘトヘトになりながら毎日を過ごしています。暑いだけでもしんどいのに、日々仕事や勉強をしているとなると、そりゃあもう”疲れ”を感じざるを得ないでしょう。
今回お届けする『エディマート読書部』のブックレビューは、「あなたを疲れから救う」という副題が付く『休養学』という一冊。その名の通り、“休むこと”の重要性を科学的な根拠にもとづき解説してくれています。
どんな休み方をすれば最も効果的に疲れがとれるのか、を教えてくれるので、暑さの影響でいつも以上に疲れを感じるこの季節にぴったりの内容になっています。この本を読むと、今まで私たちが“休んでいる”と思って実践していたさまざま行動が、じつはあまり意味をなしていなかったことに気づいてしまうかもしれません!
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書籍情報
『休養学』
著者:片野秀樹
出版社:東洋経済新報社
発行:2024年2月
この本を手に取ったきっかけ
ずばり、タイトルに惹かれてこの本を手に取りました。本の帯には、「休むこと=寝ることではありません」と大きく書かれており、内容がますます気になって購入することに。
ちなみに帯には「疲れたらコーヒーを飲む」「疲れたときには寝るのが一番」「甘いもので自分にごほうび」といった項目すべてにバツ印が付けられいるのです!これにも衝撃を受けました。なぜなら全部私が実践していたことだったからです…。
どんな本
著者である片野秀樹さんは、一般社団法人日本リカバリー協会代表理事を務められており、「休養学」という学問を提唱されている方です。
「はじめに」で片野さんは、健康づくりの三大要素である「栄養・運動・休養」の中で、休養だけ軽視されていることを問題定義しています。たしかに、”疲れ”は全人類共通の問題のはずなのに、休養を専門で学ぶ機会は決して多くないですよね。
そんな片野さんが
・人はなぜ疲れるのか
・疲れても無理をして休まずにいると、人間の体はどうなるのか
・どんな休み方をすれば最も効率的に疲れがとれるのか
といった疑問に答えてくれるのがこの本です。その答えは科学的根拠にもとづくものが多く、一つひとつ納得しながら読み進められる内容になっています。
わたしの感想
タメになる話が詰め込まれている中でも、とくに私の学びになったのが、「守りの休養から攻めの休養へシフトしよう」というお話。
片野さんはこの本の中で「活力を上げる7つの休養モデル」を紹介しています。休養を社会的休養、心理的休養、生理的休養に区分したうえで、7つのタイプの休養を定義しています。この7つの休養を組み合わせることで、適切な攻めの休養ができるという、個人的にとても興味深い内容でした。詳しくは実際に本を読んでもらえれば「なるほど」と理解してもらえるはず。
私は休むというと真っ先に睡眠を思い浮かべていましたが、じつはそうではないことをこの本を読んで学ぶことができました。睡眠以外にどんな休養があるのか、適切な睡眠はどういうものなのかをこの本を通じて理解したことで、新しい”休み方”を自分の中で習得できたような気がしています。
私たちは日々、疲れていながらも仕事や勉強などに向き合っています。なんなら疲れを無視して立ち向かう日もあるでしょう。しかし、そんな現実に対して片野さんはこの本の中で以下のように述べています。
会社は100%のパフォーマンスが出ることを期待して自分と雇用契約をしている。70%とか50%のパフォーマンスしか出せないのに出社するということは、契約の不履行になりかねない(中略)。こう考えれば、休むことへの罪悪感も払拭されるのではないでしょうか。
たしかに~!と共感せざるを得ませんよね。疲労で休むことは決して悪いことではないし、怠けていることでもないんです。仕事で100%のパフォーマンスを発揮するためはもちろん、日々の生活をより輝かしいものにするためにも、この本を読んで新しい”休み方”を実践してみてはいかがでしょうか?