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飲食店経営の生き残りを考える。プロレスラー鶴見五郎から学ぶこと。

鶴見五郎。
 
その胡散臭いルックスはまさに
ちびまる子ちゃんの言葉を借りれば
“インチキおじさん登場”そのもの。

現役時代の勇姿はこちらから→https://youtu.be/U2ylRg638Wc

でもそのルックスからは想像できない、
美しく弧を描くスープレックスが得意でした。

アマチュアレスリングで培った下地だけでなく、
プロレスらしい凶器攻撃やフィストドロップも得意とし、
やられ役も個性派も両方こなせる上に、
ワンマン・ギャングのタッグパートナーという
難しい役どころもきっちりつとめることができました。

人員過多となった全日本プロレスでは
栗栖正伸、グレート小鹿、剛竜馬、高杉正彦、アポロ菅原、寺西勇と
どんどんリストラされていったにも拘わらず、
生え抜きでもないのにジャイアント馬場から
クビにされることはありませんでした。(昭和60年前後の話)


飲食店飽和の時代に、
時短営業や休業要請を経て、顧客の生活リズムも変容し
まずは高齢の個人飲食店が閉店していく流れができました。
そして、顧客生活の変容と賃金上昇・物価上昇・働き手確保と
どんどん課題が増える一方で、チェーン店は閉店していきます。
これはまさにリストラされていく
特長のないレスラー達の姿そのものではなかろうか?

わたくしは鶴見五郎のような飲食店がやりたいです。
合掌。


さて、鶴見五郎が超一流のレスラーではなかったものの、
長く第一線のリングで生き残れたのはなぜか?
それを飲食店経営に当てはめると、
現状打破の解法が見つかるのかもしれません。

①アマチュアレスリングで培った下地
…やはり“基礎”が大切。飲食店は料理やお酒を作る、品揃えする技術も必要ですが、実は基礎となるのは〈接客・サービス〉の技術。それを現在進行形で勉強していない同業者はたくさんいらっしゃるように感じます。いや、七割以上が勉強していない業界と言っても過言ではないかも。月に5,000円分、接客や経営にまつわる本を読むだけでも勉強になります。
 
②やられ役も個性派も両方こなせる
…これはわたくしは不得意とするところですが、プロとしてきっちり技術を見せるところと、おバカなふりをするところを両方使いこなせる(メリハリを見せられる)と強いなと感じます。わたくしも精進します。
 
③ワンマン・ギャングのタッグパートナーという難しい役どころ
…たまには無理難題も降りかかってくるじゃないですか、どんな職業であっても。でも、それを愚痴を言わずに、ちゃんと与えられたポジションをこなす姿はきっと誰かが見てくれていると思うのです。そして、これは近隣のお店や住人とうまく共存していくこととも解釈できます。

④怪我をした印象がない
…鶴見五郎の印象で、今日は調子が悪いとか怪我をおして出場しているというのがなかったのも大きいでしょう。これもわたくしの現在最大課題ですが、体調をいつでもととのえてあることは、プロとして業界内評価も高かったことでしょう。今の時代、昔より精神疾患の多い状況でなかなか「体調管理はプロとして当たり前」と言えなくなったようにも感じるので、元気な人は本当にそれだけで充分ウリになる時代てあると思います。

⑤個性的な髪型・コスチューム・技
…当時(昭和50年代後半から平成初期)、鶴見五郎のような髪型・コスチュームのレスラーって全く日本にはいなかったんです。カッコイイを目指しても、いくらでももっとカッコイイは居るんです。個人事業の飲食店はトレンドを追うよりも、一生懸命に他店と品揃えやサービスが被らないように努力をすべきではないでしょうか。100人の中で1位になれることを三つ集めたら、100万人に1人の個性になると言った方がいました。まずは個性を三つ、集めましょう。


先日、美容室の経営者(50代)の方と、
飲食店+不動産経営者(50代)の方と
お酒の席で話していたんですが、
顧客が50代より上の年齢になってきて、
ある日来なくなる。自然減少客もいる。
それでも今来てくださる常連のお客様の
居心地良さを乱す可能性まで増やして、
新しいお客様を獲得する方向性はないと
お二人ともがおっしゃったんです。

まだ40代後半のわたくしは、
まだ新規客を獲得したい気持ちがあります。
そもそも体調が落ち着けば、
いつでも拡大路線に移行できるように
たくさん準備しておきたいとも思っています。

これは余談ですが、
隣町のバーが9月に閉店されるのですが、
店主が病気療養(治療で一年間無菌状態)が理由です。
そのまま店を引き継いでくれる人を探しているそうで、
家具も備品もお酒もそのまま置いていくそうです。
そんな話を聞いて、ちょっと先の未来の自分は
どんな働き方をすべきなのかとずっと考えていました。

そこに鶴見五郎さんの訃報。
プロレスラーからはいつも飲食店経営の
ヒントがもらえるような気がしています。


鶴見五郎さんがお亡くなりになりました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
(文中は敬称略)

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