読書感想:ソードアート・オンライン27 ユナイタル・リングVI (電撃文庫) 著 川原 礫
【新旧の護り手達の元に吹き荒れる戦乱の嵐の行く末とは】
UWでは、アリス達整合騎士の元に襲来する敵の影が、URではキリト達が攻略に向け新たな戦況に身を捧ぐ物語。
ラースの元に訪れたキリト達に託される未来型の猫型ロボット。
未来への布石を秘めた可能性が物語の鍵を握る。
一方、URで建築物と耐久力の裏設定に気付いたキリト達は、行動を移すと共にアスカのユーザーとSAOのダークエルフの影が垣間見える。
そして、UWでは絶対不可侵のカセドラルに仇なす皇帝が現れる。
URでは第二層へ到達したキリトたちが謎の襲撃者に遭遇する。
UWでは、キリトたちがディープ・フリーズから目覚めたロニエ、ティーゼ、セルカと交流するエピソードが中心となる。
そして真の支配者を名乗る人物がカセドラルを襲撃し、危機的状況に陥ってしまう中で、キリト達は取捨選択を余儀なくされる。
ユナイタルリングでは、キリトたちが第二階層に到達してすぐ、ユイがアポデ組のプレイヤーに攫われ、キリトとアポデ組が交戦する事となる。
アンダーワールドでは、セントラルカセドラル、九十九階で、古の七騎士と整合騎士9人が石化凍結によって眠りについていることが分かった事で光明が見えてくる。
そして、伴星アドミナからの襲撃者により、セントラルカセドラルと宇宙軍基地が攻撃を受ける未曾有の事態に陥る。
今は亡きユージオに似た面影を持つ男、整合機士団長エオライン・ハーレンツの存在が、彼女達の心に大きな波紋を投げかける。
その衝撃が冷めやらぬ中で、ついに姿を現した敵。
アリスたち整合騎士と、エオラインたち整合機士。アンダーワールド新旧の護り手達の、戦いの狼煙が開幕する。
UWでアリスはセルカと再会を果たす。
ロニエとティーゼが解凍される。
ユナリンではユイが弓で援護できるようになる。
ユイが言語系スキルをもっているからNPCと共存していると踏んだ猿に拉致されるが、キリト達が果敢に退治する。
封印階層に侵入した賊と見做してきたウェスダラス6世に対抗するためアリスは剣を執る。
スティカとローランネイに祖先の2人が助力する。
襲撃されたエオラインの元にキリトが駆け付け、凍結されていたファナティオが目覚める。
大きな物語はゆっくりだが、着実に激動の一途を辿っている。
アンダーワールドとユナイタル・リンクでの物語を絡めながら、現実世界を合わせると三つの世界が同時進行しているので、キリト達の身に降りかかる困難は多種多様且つ、数多である。
しかし、高度に発達した心意力は、魔法と見分けがつかないという大原則の元で、そういった苦難を機転を効かすようなやり方で跳ね除けている。
世界の秩序を乱そうとする謎の侵入者の不穏な計画を見事食い止めて、皆が笑って過ごせる平穏な日常を取り戻す事が出来るのか?
そして、二つの世界で吹く嵐。
昔日の想いに万感の決着を。
旧き世界と新しい世界が、時を越えて交錯する中で、如何様にも変貌する可能性に満ちた未来を、新たな局面へと駒を進め、攻略する事が出来るのか?
二つの世界で戦乱の風が吹き荒れ、キリト達の真価が試されるのだ。
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