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【悪用厳禁】こうすれば人は恋の病に堕ちていく『フワッと、ふらっと、沼る恋愛脳科学・沼る恋愛心理学』

『フワッと、ふらっと、恋愛の脳科学・心理学』


1. 沼る恋愛脳科学


 恋愛中の男女の脳を調べたところ、「腹側被蓋野」という部位が活動しているということがわかったそうです。

 腹側被蓋野は、別名A10といって、ここが活動すると、ドーパミンが大量に分泌されます。

 ドーパミンは、分子構造的にはヒロポンにそっくりです。

 ヒロポンとは、かつて市販もされていた覚せい剤の商品名でした。

 つまり、ドーパミンは覚せい剤と同じようなものといえることでしょう。

 ドーパミンが大量分泌されると、ワクワクする、胸がときめく、やる気がみなぎる、達成感を感じる等の心の状態を生み出します。

 恋愛中のワクワク感やときめき感は、このドーパミンや、

その他にも恋愛に刺激されて分泌される、

エストロゲン、フェニルエチルアミン(PEA)、オキシトシン等の

神経伝達物質やホルモンが醸し出しているものです。

 ドーパミンが出て、このような心理状態となると、脳が神経回路を再構成します。

(脳のこのような性質を「可塑性(プラスティシティ)」といいます)

 可塑性が刺激されると、脳回路が成長し、やる気や意欲が高まり、多幸感をもたらすことになるので、

(これが「恋をすると輝く」要因のひとつです)

そういう意味ではよいのですが、

ドーパミンは、お酒のように、

「飲むと慣れて少量では刺激が少なくなって、もっと量を飲みたくなる」

かのように、

「もっとドーパミンを!」というようになって、出過ぎることになります。

 これが出過ぎるとメンタルヘルス不調等を引き起こす要因となります。

 また、出過ぎるといわゆる「ハマる」という状態にもなります。

 恋愛にハマって歯止めが利かなくなるというのは、脳科学的にはこういうことが原因だとされています。

 出会ってすぐに、結婚する等と言い出し、周囲の人が、

「早すぎるからもっとよく考えるように。」

等と進言しても、当人達は、聞く耳持たないというのはこういうメカニズムによるものです。

 恋は病といいますが、まさしくそのとおり病みたいなもので、ある意味薬物中毒と同じようなものだということでしょう。

 なぜ、このように冷静さを完全に失うメカニズムになっているのかということについて、大脳生理学者の池谷祐二東京大学大学院薬学系研究科教授は、以下のように考えているようです。

 池谷説によると、サルなどは、恋愛も何もあったものではなく、近くにいる異性を見つけたらとにかく交尾するようです。

 ようするに手当たり次第です。 

 ところが、大脳がサルよりも発達した人間は、

もう少し高尚な精神があって、手当たり次第ではなく、

やはり優秀な子孫を残すために、優秀なパートナーを見つけたいという願望を無意識的に持ち、無意識的に色々と画策するようです。


 ですが、最も優秀なパートナーを探そうと思えば、全人類全てを調査しなければならなくなります。

 しかし、それは無理です。 

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