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過敏性腸症候群と FODMAP

パートナーは本当によくお腹を壊す。
男性の方が (お腹壊す型の) 腸が弱いという話はちょいちょい聞くし、なんなら以前付き合っていた人もお腹が弱かった。

しかし現パートナーは異常なほど弱いと思う。

今まで、彼のお腹具合のせいでもめたことは数え切れない。
これは彼のお腹が原因ではなく彼の態度が原因なのだが、きっと彼はあれがデフォルトで生きてきたので他者も同じだと思っているのだろう。
どうやら実家にはトイレが 2 つあったらしいし (両親 + 3 人兄弟なので二世帯住宅なわけではない)、お腹が弱い家系なのだろう。

が、おそらく普通の人は全然違う。


腹痛なんて、月に 1 回あるかないかだ。
原因はよく分らないし、考えるほどの間もなくすぐに解決してしまう。数日続くなら大抵ノロウイルスが原因だし、それでも数年に 1 回しかかからない (つらいのでもう一生かかりたくないが)。

私は多分、胃が弱いのであまり 「自分に合わないな」 と思ったものを食べないし、もたれたり吐き気を催したりすることの方が多いので基本的には食べすぎることもない。

これが 「腹痛」 のストッパーになっているような気がする。
逆に空腹の時間が長かったりするとすぐ胃痛になるが。


しかしパートナーはほぼ毎日お腹の心配をしている。
正直彼は、彼の腸に人生の半分を左右されていると言っても過言ではないだろう。

北海道旅行に行ったとき、根室の 「春国岱」 というところの夕日が非常に美しかった。
そこで車から降りて散策しようとしていたら、彼のお腹が壊れ始めたのである。

仕方なく別行動することにし、私は春国岱散策、彼はお手洗いを探すことになった。
しかし根室は札幌や旭川とは勝手が違う。北海道の東どころか、日本の東も東だ。
Google マップで公衆トイレを探し出しても、閉鎖されていたりして使えないところが数カ所あったようだ。
かなり状況は逼迫していたようで、強く思い出に残ったようである。

私はと言えば春国岱を堪能しすぎるくらい堪能した。
とっぷり日が暮れてもパートナーから連絡がないので、あぁこのままここに置いていかれたら私って帰る足がないんだなぁと思っていたら、熊が出るという注意書きを見て途端におそろしくなった。


パートナーが戻ってきたころには真っ暗で、今から春国岱を見ても仕方あるまい。
北海道でもそれなりに夕日を見てきた私でも、春国岱での夕日は格別だと思った。
なのにこの人はこの時間にこんなレアな場所にいながら、腹痛のせいでその夕日を拝めなかったというのか……!! と結構驚愕だった。

そんなことがあるのか、と。


↓ 写真ではあまり伝わらないが、360° のパノラマで夕日が楽しめる

熊が出るらしい


しゅんくにたい、と読む


そして先日の京都旅行では、私が 「京都 匙亀」 に行っている間もずーっと四条駅の公衆トイレにいた。
トータル 40 分くらいだろうか。

この人はトイレをしに旅行に来ているのかなと思うときもある。


つい昨日も、家の近くに老舗の美味しそうな定食屋さんがあるので行ってみようということになった。

後で知ったのたがここはかなりボリュームたっぷりのお店だった。
アジフライが食べたくてアジフライ定食を頼んだら、アジフライ以外にもメインと呼べるくらいの小鉢 (より多め) 3 品と、オマケのメンチカツまでついていた。

しかし千切りキャベツがかなりたくさん盛ってあり、使われている油も問題なさそうだったのでキャベツから食べて完食した。
(キャベツをたくさん食べると胃がもたれない)
油が合わないと嘔吐したり高熱が出たりするので、ここはちょっと注意が必要だ。

パートナーはヒレカツ定食を頼んで、ご飯も結構残していたが帰宅してからまたお腹を壊していた。

曰く、「食べるとスイッチが入ってお腹を壊す」 とのことだが、人間は食道と直腸が直結しているわけではないので、そんなピストン式に食事と排泄を間断なくおこなうのはヒトの機能として尋常ではない。

食べると腸の蠕動運動が…… 的な話は理解できるが、だからといってお腹を壊すほどのものでもあるまい。


一種の過敏性腸症候群だとは思うが、過敏性腸症候群に有効とされている 「低 FODMAP 摂取」 という療法 (?) があるらしいのだ。

FODMAP の頭文字が何か気になる方は調べていただくとして、代表的な 「低/高 FODMAP」 食品は下記のとおりなんだそうだ。

パートナーは本当に右側の食べ物をよく食べていると思う。米はほとんど食べず、パンとパスタをこよなく愛し、好きな野菜はトウモロコシとさつまいもだ。
某ファミレスではよく青豆とアスパラの一品を頼んでいる。

動物性タンパク質は一切なくても生きていけるそうで、聞くだけなら健康そうだと思っているが上記の表を見るとそうでもないのかもしれない。

夕飯はいつも 「ぞんざいパスタ」 という、失礼だけれどまったくおいしくないパスタを食べていて、それの材料は下記である。

  • パスタ

  • 味噌

  • 納豆

  • しめじ

  • キャベツ

  • かつお節

  • (たまにトマト缶またはサバ缶)

ひとり暮しが結構長かったせいで、勝手に作って食べ、こちらに炊事をまったく期待していないのは大変ありがたいが、逆に彼の料理がおいしくない (おいしくしようともしていない) ので、私は彼に甘えることはできない。
ただ Oisix にあるような 「キット」 は買っておいて頼めば作ってくれるので、そこは大変助かっている。

ちなみに彼の 「いちばん好きな食べ物」 はりんごである。

市販のお菓子も毎日食べているし、フルグラ (小麦 + ドライフルーツ) もよく食べているのを知っている。


なんだ、壊れるべくして壊れているお腹ではないか。
私の好物はラッキーなことにほぼ左側におさまっている。
カシューナッツもピスタチオも好きだが、そんなにたくさん食べるものでもないので、摂取する量はたかが知れている。

きっと彼はこれを知ってもやめないだろうし、今後の人生も腹具合に 50% 支配され続けるのだろう。
私自身、「好きな食べ物を我慢する」 とか 「食べたくもないものを栄養のために無理して食べる」 とか、めちゃくちゃストレスに感じるのでやめたくない気持ちは分る。

だから 「食べるの厳禁」 になる前に、今のうちに少しずつ気をつけた方がいいとも思うが。


「腸は第 2 の脳」 と言われるらしいが、この場合はどっちの 「脳」 が働きかけるべきなのか。

過敏性腸症候群の人が低 FODMAP 食品にして、お腹の調子良くなったよ! という記事はざっと見ても見つけられなかった。
あまり関連性がないのかもしれない。

ただ、低 FODMAP 食品好きの私がほとんどお腹が壊れることはない、ということは一応書いておくことにする。

いただきましたサポート費は、面白い素材の購入費に充てさせていただければと思います。 ご支援誠にありがとうございます (^^)