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『パン屋再襲撃』を読んで考えた「選択しないこと」について

『パン屋再襲撃』を読んで考えた「選択しないこと」について

先日、村上春樹の『パン屋再襲撃』の感想を書いた。

そこでも触れたが、私は選択することが苦手だ。このままではいけないと思いつつ、いつの間にか他の人が決めたこと(ルールや法律も然り)に従っている。
なぜ、そんな風になってしまうのか。考えてみた。

選択しない理由①;そもそもの前提を疑えない

例えば毎年開催しているイベントを開催する時。上司に「そもそも何でこうやっているの?」と聞かれて答えられないこ

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『パン屋再襲撃』村上春樹

『パン屋再襲撃』村上春樹

実をいうと私は村上作品を読んだことがなかった。そして、そんな私が今回読んだ作品は『ノルウェイの森』でも『海辺のカフカ』でもなく、『パン屋再襲撃』という短編集だった。

きっかけはポッドキャスト

朝の通勤時に聴くことが習慣化しているポッドキャストで、読書会をしている。『パン屋再襲撃』はそこで読書会のテーマになっていたので読んでみた。

余談だが、今年は、このポッドキャストに取り上げられている本を読

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『「ToDoリスト」は捨てていい。 時間も心も消耗しない仕事術』佐々木正悟

『「ToDoリスト」は捨てていい。 時間も心も消耗しない仕事術』佐々木正悟

「タスクシュート」仕事術を2年続けている。タスクに所要時間をつけて1日分並べることで、今日のタスク終了時間を導き出せるというもの。私はタスクを行うごとに開始時間と終了時間をつけて、タスクを行なった感想を書くようにしている。そんな風に仕事をしているので、タスクシュートを広めている著者のタイトルに惹かれて購入した。

この本はこんな本

やりたいことリストは人生の欠乏感を掻き立てている。TODOリスト

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「自分とか、ないから」を読んで、自分をからっぽになる方法を考えた。

「自分とか、ないから」を読んで、自分をからっぽになる方法を考えた。

ずっと「読んでみたいな〜」と思っていた本書。この年末年始に読もうと買い、無事休み中に読了。noteの記事から本が出るなんてnoteって夢があるな、と思うが、単純に東洋哲学の書を50冊読んだ著者がすごいのだろう。

私は元々、仏教的な考え方が好きだった。しかし「東洋哲学」というジャンルを知らなかったので「自分は仏教が好きなのか?」「仏教徒ということなのか?」と思っていた。本書を読んで、東洋哲学が好き

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「モモ」を読み、「時間を盗まれること」について考える

「モモ」を読み、「時間を盗まれること」について考える

子どもと図書館に行ったときに目について読み始めた「モモ」。有名なので知ってはいたけど、読むのは初めてだった。児童文学といえども長い話なので何となく「難しそうだな」と読まずにいたのだ。読んでみたら面白くて隙間時間にずっと読んでた。(こういうことができるから電子書籍はありがたい。)

時間を節約しようとする大人たち。経済活動という視点から無駄だと思われる「世間話」や「子ども、家族とゆっくりする時間」な

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「自転しながら公転する」から考える、生き方とファッション

「自転しながら公転する」から考える、生き方とファッション

山本文緒さんの「自転しながら好転する」を読んだ。

主な内容としては、自分の幸せを考えながら、職場でも人間関係の調整をして家でも親の面倒を見て…と様々な役割をこなす主人公の話である。主人公の都はアパレルショップで働いており、時々ファッションの話が出てくる。そのため今回は、ファッションのことを書きたい。

何を着て良いか分からない!

30代になった頃から、この気持ちによく直面する。
体型も変わって

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「西園寺さんは家事をしない」から見る他人との子育てシェア

「西園寺さんは家事をしない」から見る他人との子育てシェア

ドラマをなかなかリアタイで観ることができない。
しかし、今期楽しみに観ているドラマがある。
「西園寺さんは家事をしない」だ。

大好きなこのドラマ。
書きたいことは山のようにあるが、今回はこのドラマから「他人との子育てシェアするメリット」を考えていきたい。

子育ては大変だ。
とにかく自分の思い通りにならない。

保育園に行く時間や寝る時間など、子どものためを思って作ったタイムスケジュールがあるの

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