器の形からジェンダーについて考えた話
最近のいろんなニュースを見ていると、生き物の性は女性か男性かの2つだけにきっちり分けれるほど単純ではないっぽいなあと思っているのですが、男女以外の性についてどう表現すればいいのかが分からないので、この記事では女性と男性のみの記述にしています。
“その他”もそれで一括りにできることではない気もするので違和感があるし。
なんかいい単語あったら教えてください。
岐阜県高山市の学校で木工の勉強をしていた頃、木工旋盤の講義の時に初めて木のお皿を作りました。
作るにあたって特に大きさや形の指定はなく、同期の人たち十数人でそれぞれ思い思いに材料を選んで削って完成させました。
最後にできあがったお皿をみんなで並べて先生に見てもらっているときに、友達があることに気づいて教えてくれました。
それは横から見たときのお皿の淵の輪郭が、男の人はみんな直線で女の人はみんな曲線になっているというものでした。
男女比は3対1くらいでみんなの自認している性を確かめたこともないのでなんとも言えませんが、こんなにはっきり分かれるんだなあととても面白く思ったことを覚えています。
私みたいに成人してからも見た目でなぜか男性に間違われること多数の女子もいれば、可愛いもの好きのおしゃれな男子もいたのに 笑
お皿を作る人が男性ばかりだったら淵の丸いお皿は存在しなかったりして、なんてことも想像したりしました。
一概には言えないとは思いますが、特定の立場にいる人たちの性別が偏っていたらその集団は偏ったものの見方や考え方になってしまうかもしれない、ということを考え始めるきっかけになる出来事でした。
木工業界の話をすれば圧倒的に男性が多いです。
体力的には男性向きだと思うし、作業的にも機械や刃物を使う時に油がついたり全身木くずだらけになったりするので、女性には向かないと思われても仕方ない職業かもしれないですね。
楽しいこともたくさんあるんだけど。
それから「この仕事は男性のもの、この仕事は女性のもの」「そういうもの」という刷り込みのようなものもまだまだ感じます。
肉体労働系の職場はどこも同じようなものなのか、うちのリフォームをした時も現場で作業をしてくれたのは、大工さんも電気屋さんも板金屋さんも水道屋さんもみんな男性でした。
女性は大工さんの妻さんが設計などで関わってくれたくらいです。
このようにどちらかの性別に偏っている職業は、その分伸び代がたくさんあるんじゃないかと思うんですよね。
その差をなくすだけで新しい視点が増えて新しくできることが増えるかもしれない。
個人的に電気屋さんに女性がいたら重宝されるんじゃないかと、みなさんが作業をされるのを見ながら思っていました。
天井裏や床下など狭い場所に潜り込むことが多いので、電気屋さんいわく
「太れん」らしいので、肩幅が狭いなど女性には向いているところがある職業じゃないかな。
性的マイノリティと言われている人たちについても時々考えていることがあります。
年齢を重ねていくと同性愛や性同一性障害(この障害という単語がついていることが本当に嫌で。何も悪いところもないし悪いことでもないのにと思うんです。これもなんか別のいい言葉ないかなあと探しています。)の知り合いも増えてきて、みんな優しくて面白くていい人たちなんですよね。
その人たちが何かを我慢していたり制約を受けることに慣れてしまったりとか、理不尽だしもったい無いなあと思います。
女性であるとか男性であるとかマイノリティだとか、そんなこと関係なく
みんなが自分を偽ることなく過ごせたら、新しい何かが始まったり新しい発見があったりすると思います。
同じような形のお皿ばっかりの世の中なんてつまらない。
ついでに性的マイノリティであることを打ち明けてもらえた時に、私がどのように感じたのかを書こうと思います。
最初はただただ驚いて若干パニクります 笑
(何人か知り合いが増えた今ならそこまで驚かないかもしれません)
そのうち「あーだからあの時なんか微妙な態度だったのか…」とか思い当たる節が何個かあったことに気づいて納得して、最終的には「嬉しい!」ですね。
少なくとも日本のこの空気感の中で打ち明けるのはかなり勇気がいったと思うし、それでも話してくれたということは、少なからず信頼してもらえているのかなあと思えて暖かい気持ちになります。
こちらも知っていれば間違った対応も少なくなると思うし、無意識に傷つけてしまうことも減らせるかもしれない。
だから私の知り合いとかでそう言ったことを打ち明けられずにいる人がいたら、絶対話してほしいなあと思っています。
他の人に知られたくなかったら内緒にするし、ちゃんと口止めしてもらえれば秘密は守れますので。
曖昧な言い方はダメですよ、私は言葉をそのまま受け取ってしまうから。
これだけは何回失敗しても直せないんですよね。
この記事を書いていたその日の夜に、Instagramで「性別不合(仮訳)」という言葉に出会いました。
「性同一性障害」という概念がなくなったそうです。
少し調べて見たらこんな記事もありました。
「性同一性障害」という言葉だけで嫌な感じを覚えていたけど、精神疾患と分類されていた過去は知りませんでした。
↓この辺の葛藤があるみたいですが、例えば性別不合であったりすることを
“当たり前のこと”だとみんなが理解すればいいだけじゃないかな。
LGBTQの人の割合は3%とか13人に1人とか調べると出てきますが、数字の大きさがどうであれ全員の性的指向が一致することはあり得ないことかと思うんですよね。
ちなみに私は友達100人もいませんが、LGBTQの友達は3人以上います。
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