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500円で買える身近な高級品のススメ

 身の回りにある物を見ると“安いから買った”製品が目立つ。一部はそれなりに自己審議したり自分なりの審美眼を持って選定している製品もあるが、この大量生産と大量消費の時代に、私も含め多くの人間は“自分が必要とした役目をどれだけ安価で果たしてくれるか”基準でモノを選んで買っていると思っている。

安く済ませられる物に
あえてお金を出してみる。

 個人的な筆頭は歯ブラシである。スーパーなんかで98円(税別)で売っている。別に98円の歯ブラシで歯ブラシとしての使命は全うできるし、余程力強く扱わない限りは1ヶ月は余裕で使用出来る。

 しかし、ドラッグストアに行くと1本500円もする歯ブラシも売っている。パッケージを見てみれば、歯科知識の全く無い私でもなんとなく分かる程度には訴求力のあるイラストで、口内環境が如何に良くなるかを解説している。

 私は試しに買ってみた。以前から気になっていたのだ。1本100円で事足りる歯ブラシに500円のラインナップがある事に、そしてそんなに違いはあるのかと。

“なんとなく”良い物だな
って感じる位がちょうどいい。

 500円の歯ブラシを使ってみると、口に入って、最初に歯に触れた毛先の感覚から何となく違う。私自身は生まれてからというものの歯医者に通った事が無い。歯だけは健康なつもりでいる人間なので、高級な歯ブラシを買ってから虫歯にならなくなったとか、歯槽膿漏が治ったとか、そういう話は出来る訳ではないが、確かに“良い物を使っている”という感じは間違いなくある。結構衝撃を受けた私は。

 振り返ってみると、そこそこ値の張るレストランで出されるスプーンやフォークなんとなく舌触りが良い。瓶ビールと缶ビールの違いも分からない舌馬鹿な私ですら“なんとなく”私は良い物を今口に入れているなという感覚に浸れる。

 プラシーボ効果という単語もあるし、その類なのかも知れないが、口に入るものの品質が優れていると“良い物を使っているぞ“という感覚に“なんとなく”浸れるのは精神的にも気持ちが良い。
 これに寝る前の歯磨きをする度に感じられるのだから1日の終わりには最高である。

 人生の中で、色々な物を買っていると高い買い物をしたのに拍子抜けだった、ハズレだったという機会には少なからず遭遇する。歯ブラシと考えれば500円というのは高額な部類だが、買い物というジャンルにおいては、財布から出すにはそこまで勇気を要する金額ではないとは思う。そしてその500円で“なんとなく”生活の質が上がった気分に浸れるのでコストパフォーマンスも悪くない。歯ブラシだけに限っていないが、“なんとなく良い”というのが気持ち良さとコストパフォーマンスとのバランスの要だと私は思う。

 このページを読んでくださった方々には今使っている歯ブラシの毛先が開いてきたら、是非次に使う歯ブラシは良いお値段のするモノを購入していただきたい。経験として後悔は無いと私は思う。

#買ってよかったもの

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