耳鳴り潰し224(思索の種となる映画、アナログ遊び祭り、「滅私」)
ここのところの「動物アニメ映画視聴」の流れで、「スタードッグス&ターボキャット」を観た。「ロイヤルコーギー」や「ペット2」のようには楽しめなかった。しかし今ではこういう場合に「つまらない」と思いながら嫌々観たりするのではなく、自分はこの映画のどこがイマイチだと感じているのだろう、と考えるようになっている。いくつかあげてみると
・世界観に入り込めない
動物が二足歩行で歩いていたり、科学技術を駆使したりしていることの明確な説明はない。それでいて動物の野性的な面も残されている。
主人公の犬が宇宙に出発した50年前と違い、動物が極端に嫌われている街が現在の舞台となっているが、こちらも説明がない。
・主人公たちに魅力がない。
犬のバディと猫のフェリックスのダブル主役のような形を取っている。しかしそれぞれに活躍のシーンがあっても、その後にキャラクターの魅力をわざわざ下げるような失敗や醜態を見せつけられる。それもたびたび。
・行動原理に入り込めない
犬のバディは、50年前に世話になった飼い主に会いたくて行動しているが、元の飼い主が実は悪者だった可能性も作中で示唆される。そして結局その答えは明確には示されないまま終わる。
・これは伏線だろう、がやっぱり伏線だった。
おそらく最後は「実はこの人が……」となるだろうと予想していたら、その通りだった。
などなど。観ている最中にあれこれ考えず、夢中になってしまうのがよい映画だとすれば、あれこれ思索のヒントを与えてくれたり、考察や発見を与えてくれるのがよくない映画といえるかもしれない。しかし何かしらの気付きを得られるという点では、悪い映画なんてないともいえる。
興行収入$585,443。現在の日本円では9000万円程度となる。
今日は娘も家にいたので、息子の提案で家族全員でアナログ遊び祭りが始まり、まず人狼。もうゲームに慣れてきているので、明らかに怪しいという人はいない。序盤は娘と私に人狼役が偏ったので、札を配る私が手心を加えて、息子に人狼が渡るようにするなど工夫をした。100均で買った人狼カードは紙製で、既にあちこち傷がついたりして、よく見れば、伏せてあるカードでも人狼がどれか見分けることができるようになってきてしまった。
それぞれの会話が進まなくなってきたあたりで、探偵役としてピチューのぬいぐるみ(リサイクルショップで300円)を投入。映画「名探偵ピカチュウ」でのおっさん臭い探偵ぶりを披露するが、無能である。全然予想が当たらない。投票が終わると布団の上に投げられる。
終盤は人狼ゲームの細かいルールを知らない妻に向かって、ネットゲームとしての人狼が日本に入ってきた当初にプレイしていた私がいろいろ説明する。本来ならもっと多い人数で、いろんな役割のプレイヤーがいること、狼側の立ち回り、誰に投票したかも重要視されるため、時には味方の人狼に投票することもある、など。
解説していると怪しさが増したのか、実際に人狼役だった私は吊られた。
次に息子のリクエストで「だるまさんが転んだ」を。息子が鬼役の時に娘が近づくと、鬼は所定の位置から離れて移動していく。再び娘が追い詰める、の繰り返し。以前はそうして遊んでいる最中に、はしゃぎすぎて転んでどこかをぶつけて中断するとか、娘が力加減せずにタッチして息子が泣くとかいう場面があったのだが、この日は特にトラブルは起きなかった。
次は娘発案でトランプのババ抜き。息子は妻と共同で。息子の仕切りで「最初の四回は普通、その後はギャンブル」とのこと。妻二回、私と娘が一度ずつ勝利。息子のいう「ギャンブル」とは、順位に応じてお金が支払われるシステムのこと。おもちゃのお金が、順位に応じて息子の独断と偏見で支払われる。前回はこのシステムになってから私の5連敗だった。
しかしこの日は調子よく、ほとんど一位を取る。しかしなぜか支払われる金額は二位や三位の方が多い。最終的な獲得金額は、私が19300円。娘が47000円くらい。妻が14万円超となっていた。トップを取ってもなぜか私への支払いが毎回一番少なかった。
その獲得したお金で買い物ごっこが始まり、私に対して息子がぼったくりの値段を付けてくるので、お金が足りなかった。おもちゃの剣を息子が曲げているうちに、内部の骨がパキっと折れてしまう。それでも折れる前の値段より高く売りつけようとしてきた。折れた箇所がパキパキと鳴るのが、マッサージをする時の効果音として使えるのだとか。そんな機会ねえよ。
アナログ遊び熱はお風呂に入った後も続き、トゲトゲ付きのゴムボールでキャッチボールをした。「ドッジボールの練習」とのこと。家の中では思いっきり投げられないので、今度外でやろうな、と約束する。最近息子はあまり外で遊びたがらないが、暑かったからとか寒くなったからとか、体調を崩してたとか、そういう理由ももちろんあるが、私の体調を気遣ってのことかもしれないとも思う。激しい運動や頭を大きく動かすことはできない。キャッチボールは以前よりもずっと上手くなっており、大きくボールが逸れることはほとんどなく、私の真正面へまっすぐ飛んできた。
「しりとりしながら」と息子が言い出した。
「りんご」
「ゴジラ」と私が返す。
「……」無言でボールが返ってくる。
「いきなり無言て!」ツッコミは下手だ。
しりとりキャッチボールが長くなると、次第に「一度使った言葉は使わない」というルールが取り除かれた。「ち」では「ち〇こ」、「う」では「う〇こ」、「し」では「し〇こ」といった下ネタ言葉がばんばん返ってきた。ちんことうんことしっこのことです。
羽田圭介「滅私」読了。読み進めるうちに、主人公のひどい性格やえげつない過去が判明したり、主人公に復讐しようと近づいてきた男となんとなく仲良くなっていく感じになるところが面白かった。
今日の一枚「巨大なブリーフの部屋干し」