センバツ出場校どうなった?『関東・東京ブロック6代表』
高校野球2024春季地区予選結果
健大高崎 群馬大会優勝
山梨学院 山梨大会優勝
常総学院 茨城大会優勝
中央学院 千葉大会準優勝
作新学院 栃木大会ベスト8敗退
関東第一 都大会4回戦敗退
※健大高崎以下4校は関東大会進出
関東一「センバツ初戦敗退からの捲土重来ならず」
秋季都大会の覇者として、2回戦から登場した第一シードの関東一高。
プロ注目の高橋徹平を擁する強力打線での巻き返しが期待されるも、センバツ同様に早々と姿を消す波乱の結果に終わった。
修徳のエース飯山に完敗
エンジンがかからないまま接戦で2勝し、迎えた4回戦も関一打線は鳴りを潜めた。結果は、まさかの完封負け。
修徳の好投手飯山真夢に見事なまでに抑えられた。
春の東京王者は帝京だが、、
修徳は次戦の準々決勝で、春季都大会優勝の帝京に敗れている。序盤に先制された3点が大きく響いた。
この準々決勝は2番手に回った飯山が、帝京打線を関東一同様テンポよく抑えているだけに、夏は第三シード修徳も要チェックだ。
高橋徹平は今大会1本塁打のみ
初戦で2ランホームランを放ち高校通算49本としている。ライバル宇野真仁朗(早実)は現在58本。最後の夏に向けたホームランダービーの行方も気になるところだ。
センバツ初戦敗退の作新学院まさかの逆ジャイキリ
昨秋の関東チャンピオンにして明治神宮大会準Vの栃木・作新学院。
江川2世こと怪物小川哲平を擁するも、センバツでは投打ともに本来の力を発揮できなかった。
栃木大会は関東一と同様に2勝して準々決勝を迎えたが、ノーシードの宇都宮商業に試合を運ばれ、センバツ以上の苦汁を飲んだ。
ミラクル宇都宮商業とエース山崎翔大
宇商のエース山崎翔大が6回まで作新打線をノーヒットに抑える力投を見せ、散発2安打の完投勝利でベスト4に駒を進めた。
怪物小川がマウンドに上がらなかったとはいえ、宇都宮商のジャイアントキリングは𝕏界隈を中心に大きな反響を呼んだ。
ミラクル宇商の進撃はこれにとどまらず、続く準決勝でもシード校の文星芸大附を降し再び話題に。
注目の決勝も格上相手に接戦の末、逆転負けを喫したが、関東大会への出場を果たしている。関東大会初戦の相手は、センバツ王者の健大高崎だ。
宇商が再三の奇跡を起こすか、それともホームで迎え撃つ王者健大が圧倒するか。もつれこむ展開になれば面白い。
関東大会2024の開催地は群馬、5月18日から開幕する。
注目選手:柳沼翔 作新学院2年
作新学院はエース小川の調整、4番廣田瑠稀哉の脇を固める2年生柳沼翔や小川亜怜らの成長が鍵を握る。
柳沼は今大会の初戦で公式戦連続試合安打が途切れたものの、昨秋の県大会初戦からセンバツまでの記録を築いた天才肌の左打者だ。
中央学院「センバツ4強の底力」
県予選は派手な試合こそなかったが、センバツで魅せた勝負強さで関東大会千葉2位通過を決めた中央学院。
準々決勝の千葉黎明戦は3点ビハインドから同点に追いつくも、再び逆転を許す白熱したシーソーゲームの展開で盛り上がりを見せた。
スター青木勝吾抜きでの千葉大会準V
一方この千葉黎明戦では思わぬアクシデントも。センバツで大活躍を見せた1番青木勝吾が、6回ランナー出塁時の走塁プレーで足を負傷し途中交代。
次戦以降、強打のリードオフマンを欠く試合になったが、新たに4番に座った蔵並龍之介らの奮闘で最低関東切符を死守している。
決勝は専大松戸に敗れはしたものの、青木不在を考慮すれば決して力負けではない。投手力には課題が残ったものの、打撃面はセンバツ主力組が安定した成績を残している。
主力メンバーの打撃成績
※赤字はチーム最多数
先発二本柱の投手成績
関東大会の秘密兵器
なお結果は出せなかったが、いきなり1年生で4番スタメン出場した菊池敢太(仙台ボーイズ)は秘密兵器だ。
関東大会の初戦、VS常総学院でも「いきなり4番」あり得るぞ。関東大会の観戦がてら「群馬でいきなりステーキプラン」を立てる人の確率よりは高いと思う。
常総学院「センバツ1勝→茨城敵なし強い常総」
決勝を除く全ての試合で相手校を圧倒した茨城大会。常総学院は全5試合で総得点40、失点6とセンバツでの憂さを晴らすような戦いぶりを見せた。
打撃はドラフト候補の武田勇哉を筆頭に、丸山隼人や池田翔吾らセンバツ主力組みが4割超えを記録。
武田は決勝までの4試合で8打数7安打6打点1ホーマーと大爆発した上に、7つの四死球にも相手チームの警戒心の高さが容易に伺える。
茨城2強決戦制す
注目の決勝戦は、県内ライバルの鹿島学園と激突。昨秋の茨城大会決勝と同じカードで、いわば下馬評通りの2強対決となった。
試合は昨秋のワンサイドゲームとは打って変わり、1点を争う白熱した展開に。
序盤に主砲武田のタイムリーなどで3点を先制した常総は、終盤に追い上げられるも、エース小林が最後を締め括る形で逃げ切り勝ち。
常総不動のリードオフマン「丸山」の打撃と足攻も光りに光った。打ってはチーム最多タイの9安打、走っては今大会トップの6盗塁を記録している。
主力メンバーの打撃成績
「中根VS武田」茨城ホームランダービー
茨城ならでは、昨秋決勝以来のホームラン直接対決も実現した。高校通算本塁打数は鹿島学園の主砲中根健太郎が17本、武田が12本。
今大会はともに一発ずつ放っているが、決勝戦はお互い不発のドローに終わった。
常総の新ドクターK『大川慧』
センバツ無安打に終わった茨城の大砲が必殺ホロブレスで席巻したなか、投手陣にも新たな動きがあった。
MAX145km右腕「大川慧」の台頭だ。有力視されたセンバツメンバーから外れた分、今大会で見事に結果を残してみせた。
防御率は、無双だったエース小林芯汰に甘んじたものの、奪三振で勝った。2人はほぼ同じイニングを投げているが、大川は小林の倍も上回る16奪三振と奮闘。
関東大会の初戦で当たる中央学院は、しぶといチームだ。もつれた展開になった場合、三振が奪えるピッチャーを出せる点は大きな収穫。関東大会は常総の新ドクターKにも注目だ。
山梨学院「センバツ8強→無失策で県制覇」
波乱が起きやすい春季山梨大会を制した点は大きい。昨年はセンバツ王者として決勝まで進むも、大乱打戦の末、優勝を逃した。
昨年のようなド派手さは、今年のチームにはない。
それでも昨秋の山梨チャンピオンとして関東大会決勝まで進み、センバツベスト8からの今大会優勝と巻き返した。
派手さはないが、今年の山梨学院には堅実な守備力がある。今大会チーム無失策、ノーエラー野球で昨年のジンクスを跳ね除けた。
5投手総力戦&継投策
今大会の終盤で発揮した投手陣の踏ん張りも、昨年にはないチームの持ち味だ。
エース櫻田を柱とする5投手の総力戦による継投策で、難局を耐え抜いている。
センバツ組みの投手成績
新戦力「田村」と好打者「河内」
打撃面では正捕手を担った横山悠(2年)が控えに回るなど、センバツとは違った顔ぶれがスタメンに名を連ねた。
なかでもブレイクしたのが、チーム唯一のホームランを記録した田村颯丈郎(2年)だ。打って走れる2番打者として初戦からスタメンで出場し、セカンドのレギュラーに定着している。
準々決勝からレフトで出場した鳴海柚萊(2年)との新1・2番コンビでも得点機会を増やした。センバツ組の二村仁功(2年)も、鳴海と交互の形での出場にはなったが、計3安打3盗塁と健在だ。
センバツ主力メンバーでは、頼れる主軸河内佑樹がチームトップの計10安打6打点と気を吐いた。
関東大会の秘密兵器
決勝の日大明誠戦で突如として4番に座った1年生の菰田陽生(195cm105kg)は、中央学院の菊池同様に要チェックだ。
関東大会でのいきなり4番率は菊池以上、いきなりステーキでホットソースを間違ってコップに入れてしまうのと同じくらい、初戦からのブチ込みあると思う。
健大高崎「センバツ王者の風格」
プロ注目の2年生投手2人を温存する形で群馬大会を制した健大高崎。
打線の方も甲子園スタメン組が出揃ったのはベスト8以降(加藤大成ベンチ外)と王者の貫禄を見せつけた。
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