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中村龍之介(東海大相模2年)


最新情報:東海大相模いざセンバツへ

主将の柴田元気を怪我で欠いたことも影響してか、全体的に打線が湿り気味だった新チームの東海大相模。

秋の全6戦でチーム総得点数は33、夏の甲子園ベスト8の実績を踏まえると物足りない。

それでも中村は5試合(うち代打出場1試合)で、チーム2位タイの6安打を放っている。

走ってはチームトップの4盗塁、守備でもイチローばりの華麗なスライディングキャッチを披露。

あわや敗退ムードが漂った、大会序盤の川和戦で中村の守備がチームを救っている。そして強力左腕の濱岡蒼太を擁する川和が、東海大相模を一番苦しめた。

白熱の投手戦を繰り広げ、濱岡は中村を4打数ノーヒットに抑えている。両雄の県内対決は今後も注目だ。

関東初戦は山梨学院

秋季大会は決勝で横浜に敗れたものの、関東大会はホーム開催である神奈川2位校として山梨学院を迎え撃つ。

山梨学院は、センバツ2024や春季関東大会のスタメン組を多く抱えるチームだ。大会注目左腕の1人、津島悠翔を軸とする手広い投手陣で県大会を勝ち抜いている。

県大会全5戦で僅か2失点と高い防御力を誇る山梨学院なだけに、タテジマ・ブルーの強打復活は欠かせない。

新主将の柴田が復帰できれば、山梨学院の投手陣攻略にも拍車がかかるところだ。

エース福田拓翔は県大会で無双モードの成績を残しているので、大崩れは考えにくい。

そこに中村・金本・三浦誠登による不動のクリーンアップ、旧チーム組の日賀琉斗、この秋からスタメンでチーム最多の8安打をマークした高野海要ら投打の歯車が嚙み合えば、センバツ切符までまっしぐらだ。

名門の若きプリンス

タテジマ・ブルーを率いる原俊介監督から絶大な評価を得る2年生打者、それが名門の3番に座る中村龍之介だ。

今夏の東海大相模は、早くも4人の2年生がスタメン固定として名を連ねる。

なかでも昨夏までの旧チーム、つまり去年引退した3年生に混じりつつ、1年春から主力メンバーとして出場していたのは、中村と現4番の金本貫汰の2人しかいない。

そうしたなか当時の金本は、夏の大会直前に手首を骨折したことでベンチ外に。その代替として白羽の矢が立ち、チャンスを見事モノにしたのが中村龍之介だ。

それ以来、中村は驚異的なペースで安打を量産している。

このままのペースで行けば、名だたる強打者を輩出してきたタテジマ・ブルーの歴代記録を、大幅に塗り替えることは間違いない(後述の全データ参照)。

まさに東海大相模が誇る「至宝」だ。

レジェンドOB「原俊介監督」

実は原監督も東海大相模のOBであり、かつて巨人に10年在籍したプロ野球選手。

高校時代には正捕手としてセンバツ(3年時)に出場し、同年のドラフトで東海大相模初の1位指名を受けて巨人に入団、という筋金入りのレジェンドOBだ。

2021年9月から前任の名将・門馬敬治監督に代わり、新指揮官として再びタテジマ・ブルーに袖を通すことになった原監督に「打撃の天才」と言わしめたのが中村龍之介だ。

そんな中村は小顔なゆえに画面越しでは大きく映らないが、身長184cmと体格も申し分ない。

やや細身ながらリーチを使いこなせる天性のバネは、大谷翔平さながらの伸び代を十二分に感じさせる世代トップクラスの選手だ。


中村龍之介:夏の甲子園2024

高校野球の激戦区として知られる神奈川で、最高峰の打棒を誇った中村龍之介。

2発を含むチーム2位の13安打と大爆発し、自身初の聖地でも県予選と何ら変わらない卓越したバットコントロールを遺憾なく発揮している。

甲子園チーム2戦目で4安打4打点をマークし、一躍話題を振りまいた。

打率.545 OPS 1.188 出塁率.643 長打率.545
得点圏打率10割(2-2) 無失策

神奈川大会の詳細は後述の全データに記載してあるので、このまま読み進めてくれ。

49年ぶり2人目の偉業達成

ちなみに東海大相模における2年生での1試合4安打は、同校のレジェンドOBにして巨人の4番を務め、ひいては監督としても名を残した原辰徳以来の快挙。

持ち前の長打は鳴りを潜める結果にはなったが、次はそうもいかないだろう。

秋からのセンバツ出場に向けた、中村龍之介の一挙手一投足は必見でしかない。


中村龍之介:プロフィール

「なかむら りゅうのすけ」2007年9月生まれ
神奈川県座間市出身
座間市立南中学校(湘南ボーイズ)
当時は自宅から自転車で1時間半かけて練習場へ
184cm78kg 左投げ左打ち
50m6.2秒 遠投100m
ポジション:外野手(ライトメイン)

自身初の甲子園チーム2戦目で打棒爆発
4安打4打点を記録する
東海大相模の2年生で1試合4安打は原辰徳以来

一塁到達4.08秒(夏の神奈川2024vs向上)
二塁到達8.04秒(夏の神奈川2024vs藤嶺藤沢)

※座間市出身著名人:モンスター井上尚弥

最下部のソース一覧に記載

中学時代は神奈川が誇る名門チーム、湘南ボーイズの一員として頭角を現した中村龍之介。

湘南ボーイズのチームメイトには1学年上で同じ東海大相模の藤田琉生高橋侑雅のほか、桐光学園の中村優太、健大高崎の杉山優哉、帝京の城田陸ら豪華なメンツが揃う。

慶應に進んだ同期の原遼希は、新チームの4番候補に目される群雄割拠の神奈川注目スラッガーの1人。

今後の神奈川四天王対決で、必ず名前が出てくる慶應の中心打者だ。

そんなエリート集団の中で揉まれた中村は入学直後の春季神奈川、チーム初戦に出場。春はこの一戦に留まったが、夏は前述の通り3年生顔負けの活躍を見せている。

ということで、ここからは中村龍之介の足跡を全データ形式で振り返っていこう。

まずは目次からだ。



中村龍之介:全データ


夏の神奈川大会2023(ベスト4)

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