真のポジティブは、ネガティブを受け入れること
はじめに
この世には、溢れんばかりの自己啓発本が存在している。
そしてその多くが、ポジティブになることをこれでもかというほど推している。
「前向きに生きよう!」
「自己肯定感を高めよう!」
「ポジティブな言葉を口に出そう!」
確かに、ポジティブに生きることは大事だ。ネガティブ過ぎると心が疲れてしまうから。
ただ、全てポジティブシンキングにしなければならないと考えるのは大変危険である。
ネガティブの全否定
ポジティブに生きようとし過ぎるとどうなるか。ネガティブな思考が出てくることを否定し始めるのだ。
「はぁ〜、めんどくs…いやいや、ダメだダメだ…!ネガティブに考えてはダメなんだ!」
こんな思考を繰り返すと、いずれこうなる。
「あぁ…なんで俺はネガティブなことを考えてしまうんだ…!!! ネガティブはダメなんだよ…」
あまりにも本末転倒で滑稽ではないだろうか。
ポジティブを追い求めた結果、行き着いた先が結局ネガティブだったというのは。
ちなみに、かつての俺がこうだった。アホやな。
ネガティブこそ人間的
そもそも人間は、ネガティブになるのがデフォルトなのだ。実は、1日に考えていることの約8割がネガティブなことらしい。
また、人間はポジティブなことより、ネガティブな事を覚えていることが多い。
人間はその進化の過程で、ネガティブな感情をより長く覚えていくように脳が変化していきました。恐怖や怒りを抱くような状況は、命に関わることが起こる割合が多いーーということを意味しているといいます。
つまり、基本的にネガティブな感情のほうが重要だと脳は判断しているとのこと。
逆にポジティブな感情は、すぐに忘れてしまうといいます。長く覚えていると生存に必要なものを追い求めなくなるため、不利になってしまうというわけ。
ネガティブなことはずっと覚えているのに、ポジティブなことは全然残らないのは、人間が生き残るために獲得した、拭いがたい脳の性質だと言うのです。
引用:TABI LABO
だからネガティブなのは何もおかしくない。むしろ人として正常だ。
ポジティブを追い求めすぎて、ネガティブを抑えつける方が不自然とも言える。
本当のポジティブ
だからといって、ポジティブになる必要がない訳ではない。前向きに生きることは人生を豊かにしてくれる。
しかし、ネガティブを否定することも間違っている。
本当のポジティブとは、ネガティブな思考になってしまうのも受け入れられることではないだろうか。
ネガティブを全否定するポジティブは、「表面的なポジティブ」でしかない。
ネガティブに考えてしまうダメな自分も受け入れてこそ、真のポジティブシンキングと言えるのだ。
いいなと思ったら応援しよう!
サポートしてくれる神がいるとかなんとか…。