朝の一コマ
幸せ習慣。
少しでも、自分を労ったり
居心地の良い時間を作る。
それを習慣にしている。
私にとって朝のコーヒーは
ゆっくり呼吸するように丁寧に淹れる、
ポトポト少しずつ落ちる音を聴いて、 部屋中に広がる香りを感じる、
味わって身体に染み渡るような感覚に委ねる、
五感をフル回転させて自分の心身のことを 大切に想えるきっかけを与えてくれるもの。
働いてた頃には知らなかった時間。
鬱になって分かったこと。 こんな風に自分をいたわって良いということ。
仕事もしてないし、子どももいないし、趣味や特技もあまりないし、自分の役割とか、生きがいとか、気力体力、本当になーーんも無いのだけど、ちゃんと生きてていいのだと、大事にしていい存在なのだと思える時間。誰も責めてない。自分自身も自分を責めなくていい、と素直に思える。
朝起きられたこと、日差しを浴びられたこと、朝の空気を吸えたこと、立ち上がれたこと、おはようと言えたこと、顔を洗って準備できたこと、ご飯を食べられたこと… 朝の一コマだけでこんなにも奇跡がたくさん。
そういった奇跡に囲まれながら、自分が心地いいと思えることを目いっぱいしてあげられる、考えられる時間があるということを感謝して、一日を始められる。それが例え寝たきり状態の一日になろうとも、泣いてばかりの一日になろうとも、この一瞬、それがあるだけでどれほど有難いことか。
一口飲んで、 「美味しいね」 と笑って夫と顔を合わせる。
多分これ、幸せ以外の何者でもない。