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普段どんな「価値」を買っているんだろう?【読書記録#22】【『ドリルを売るには穴を売れ』佐藤義典】

買い物するときに、「モノを買うときに、どんな『価値』を買うことになるのだろうか」と考えたことはあるだろうか?

いざ問われると考えるのだろうが、深く考えて購入することはあまりない、というのが自分の回答である。

本書はマーケティングの入門書として執筆され、初心者にもわかりやすいようにストーリー仕立てでマーケティングの考え方を教えてくれる。タイトルにも現れており、購入する人が何を求めているのかを考えることがマーケティングの根幹だと述べている。

今一度タイトルの意味に触れることにする。
ドリルを買いたいと思う人がいるとする。その人は何が欲しくてドリルを買ったのだろうか?ただドリルが欲しいからドリルを買ったのだろうか?

そういう場合も少なからずあるだろうが、たいていの人はドリルで空けることができる穴、それが欲しいのだ。
一見ただドリルを買っているように見えるが、根っこの部分では穴が欲しいのだ。表面上の行動では見えにくい、買うことによって達成できる価値がある。そのために消費者はモノを買うのだ。

本書では廃業まで2カ月となってしまったイタリアンレストランを再建すべく、配属されて間もない新人の女性社員がマーケティングを学びながら進んでいく。マーケティング用語を登場人物が会話の中で解説し、読者の理解を促している。すべてがストーリーというわけでなく、きちんとした理論を説明したうえでストーリーに落とし込んでいる。入門としてはうってつけの進め方となっている。

あなたの買い物そのものがマーケティングであり、それは会議室で起きているのではなく、あなたの日常で起きているのだ!

『ドリルを売るには穴を売れ』P.14

まさにその通りで、普段の自分の消費行動がマーケティングを考える絶好の教材となることを示唆している。

投稿主の職場でも、お客様に商品を買ってもらい、生活の一部になってもらえるように日々努力している。

なぜこの商品を買うのか?なぜこの商品を買わなければならないのか?
この商品の価値な何なのか?

そういった問いを心に留めながら、日々の仕事を進めていきたい。

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