諦める力(著者:為末大)
ジャンル:自己啓発
満 足 度:★★★★★
読書期間:令和4年3月3日~3月5日(3日間)
〇目的
「走る哲学者」とも言われる著者の考え方を通して、人生や仕事を考え直す方法を学ぶ
〇要約
「諦める」という言葉はマイナスのイメージが強いが、本来は「明らめる」という意味でおり、現状や自分自身について冷静に明らかにすることである。「諦める=やめる」では無く、「諦める=選び直す、修正する」と捉えることで、人生や競技に対して今よりも楽な気持ちで考えることが出来る。
また、勝つことの定義(企業でいう経営理念)は他人の決めた評価やランキングを軸にするのではなく、自分で決めることで人生を自分の手で選ぶことが出来る。
〇感想
・著者のYouTubeをきっかけにこの本を読んだ。著者はトラック競技で日本初のメダルを獲得するなど輝かしい功績を持つが、高校生の時に当時の花形の100mを捨て、400mハードルへ戦略的に移行した。
・「努力すれば夢は叶う」という言葉は一見すると聞こえはいいが、その陰には何千倍の敗者がいるわけで、自分の理想が本当に手の届き得る範囲のものかを冷静に判断する必要がある。
・著者は物事を冷静に(現実的に)考え、また、言語化する能力に長けていると感じた。
・著者の書籍や動画はメインの対象はアスリートだが、社会人にも活かせる考え方を学ぶことが出来るため、今後も継続して触れていきたい。
〇自分に活かせること
・自分の現状の立ち位置や理想像との距離や方向を冷静に見極めて、そのうえで努力を続けるか、諦めて別の道を選び直すかを考える必要がある。
・人生は壮大な暇つぶし。「踊る阿呆と見る阿呆。同じ阿呆なら踊らにゃ損損」
・今の自分の人生の隣にはいくつもの道があり、現状に執着し続けることは、それらの道に移行する「見えない可能性」を毎日捨てていることと同じである。仕事などで行き詰り、可能性を感じなくなった時にはこういった考え方を基に転職活動等に踏み切ることも出来る。
・他人の決めたランキングや評価は過剰に気にせず、自身の評価軸を持つ。