外国免許を日本免許に書き換えるために合計4時間を自転車で爆走した夏
免許の書き換えに必要な書類についてはひとつ前に書きました。
自分の場合の実際の流れはこんな具合です。文中に受付定員のことが繰り返しでてきますが、2024年7月の時点での一日あたりの定員は25名。
いま調べたところ、予約した人しか手続きに進めない地域もあるんですね。そうだったらそうだったで、全然予約がとれなくて苦労しそうではありますが、私も大変だったんです!!
ダメだった一回目
受付開始時刻を過ぎてから到着したところ、窓口のおじさんに、「今日は受付人数の定員を超えたので受け付けられません」と、優しく断られる。
そのまま帰ることもできたんですが、わざわざ来たので書類が揃っているかをチェックしてもらおうとお願いしたところ、こころよく確認をしてもらえ、「多分大丈夫じゃないですか」とのこと。
わーーーい。
安心して帰りました。
あの日の自分に声をかけるなら
「安心するな。そんなもんじゃないぞ。」です。
再びダメだった二回目
受付開始時刻30分前に到着した二回目。前日になかった列に並ぶも、前から35番目あたり。
大阪の場合は中国人が多そうでしたが、カレーが好きな国からだろうという見た目の人も多かったです。
そのうち、並んでいる人の中に、日本語で職員に質問をしている日本人らしき女性を見つけ、話しかけてみたらやはり日本人。
そして、その人もその日が二回目の挑戦。その人からは、30分前に到着してるんじゃ全然ダメ、と言われました。
ただ、どう見ても並んでいる人数が定員を超えているのに、受付開始時刻が近づいても皆さん並び続けています。
どういうことだろう?と思っていたけれど、受付開始してみたら、やはり自分よりも大分前の人が窓口に到達したところで「本日の受付は終了しました」という立て看板が出されました。
しかし、その後も行列はバラけない!
そして窓口の職員も、引き続き対応をしている。それなら!ということで、自分も粘ることに。
せっかくなので、前日に「多分大丈夫」と言われた書類をまたみてもらうことにしました。
多分大丈夫、が大丈夫じゃなくなる
何が大丈夫でなかったかというと、免許証取得後に取得国での滞在が通算して三か月以上あることを確認するための書類。
私が用意したものでは「多分」受け付けられない、と言われたのです。
自分が持ち込んだのは、ドイツの住民登録を扱う役所に発行してもらった、住民登録履歴。
まず、住民登録では不十分だろうと。
「多分」なのは、その書類がドイツ語なので、まずは翻訳をしないと分からないこと。そして、その時に確認をする者の判断次第なので、絶対ダメとも限らないとのこと。
「住民登録をしていても実際に住んでいない場合もあるから」と言われましたけど、そんなの他の書類を用意してたって同じじゃないですか・・・。
この曖昧な対応って・・・。
ドイツの役所だけかと思ってたけど。
これだからガイコクって、と思ってたけど・・・
日本よ、お前もか・・・!!!
曖昧なままで引き下がり、次こそは受付てもらえるように再来した挙句に「やっぱりダメ」と却下されるのではたまったものじゃありません!!!いいか悪いかハッキリさせたいというわけで、さらに粘りました。
「翻訳ってどうやるんですか?」
「ふつうにアプリで」
アプリかーい!!
それなら今そのアプリで見てくれてもいいじゃないかー!!!!(心の声)
こちらが引き下がるのを待つ空気を無視してしつこく食い下がった結果、もう少し時間をとって他の職員にも聞いてもらえました。
それでどうなったか・・・?
やっぱりダメだと。
それに代わるものとして提案されたのが、
自分の名前が宛先になった公的料金の請求書のオリジナル
学校や職場の在籍証明
外務省発行の出入国記録
自分の場合、どれも用意できるか自体がわからない書類だったので、すごすごと肩を落として撤退。まあ、受け付けてももらえていないので帰るしかないんですが。
またしてもダメだった三回目
前回「用意できないかもしれない」と絶望した書類も、三回目までに無事集めることができました。
3年半勤めて辞めて以来、この15年間一切かかわりがなかった職場にダメ元で連絡をしてみたら、当時の同僚も上司も誰も残っていませんでしたが、在籍証明を出してもらえたのです。ブラーボー!!!!!
「今度こそ」と受付開始時刻の1時間前に到着!
しかし!
やはり先頭から数えて30人目あたり。
恨めしい目で前のほうの人をみると、スーツを着た女性が、いかにも裕福な中国人エリート、という人たちの書類をチェックして回っている。そのグループは列の先頭から10番以内にいたので、待ち時間も余裕しゃくしゃくでストレッチしたりしていました。
どう見ても、富裕層対象に運転免許書き換えをサポートするエージェントでした。
そんなビジネスが成立するくらい、日本の運転免許に書き換えたい人たちがいるということか!
この日も私はやっぱり受け付けてもらえず。
帰る際、免許試験場を出ながらふと目をあげた先には、中国語で書かれた教習所の広告。
くぅうー!!!
いい加減終わらせたかった四回目
もう今回を最後にする!
むしろ、今回が無理ならあきらめたほうがいいんじゃないか?という覚悟で、受付開始時刻の2時間前に到着。午前6時45分です。
道中「早すぎるんじゃない?まだ誰もいないんじゃない?」と思っていたけれど、それは杞憂。
その時点でもう折り畳み椅子など携えてすでにゲートの前で行列ができており、自分は17人目。
試験場が開くのが、受付開始時刻の1時間前だったので、まずは1時間はゲート前で試験場の開場待ち。残りの一時間は建物内となりました。
ようやくたどり着いた新たなステージ
ひとまず窓口前に並ぶ
免許試験場に入場が許されると、次はロビーで並ぶことになります。そこから受付開始までまだ一時間あるのです。
更新等の手続きの場合は所定の機械で番号札をとりますが、外国免許を日本の免許に書き換える場合のスタートは番号札無しでした。
窓口一回目
順番が来たら持ってきた書類を全部出してザックリ内容を確認してもらった後、一枚の書類を渡され、それに記入して提出した後は再び呼ばれるのを一時間ほど待つことになります。
窓口二回目
再び呼ばれた後は個別の質問をされます。その直前に書いた書類の質問項目を掘り下げたような質問内容です。
そもそもの免許はどこで取得したか。
最後に日本で更新したのはいつになるか。
EU免許に書き換えをした後の日本の免許証はどうなったか。
書き換えたEU免許証は即日発行されたか。
EU免許証の有効期限。
日本にいつ住民票をうつすのか
等です。
また、私の場合は日本の免許証の翻訳書類が10年前に作成したものだったので、なぜそんなに古いのかについても聞かれました。最後に日本で更新したのはいつか、等の質問には正確に答えられませんでしたが、何歳ごろに免許を取得し、いつごろまでは日本に住んでいた、という回答で大丈夫でした。
日本に転居する見込みがあっての免許書き換えではなく、住民票も入れていませんでしたが、そのままをお伝えして問題ありませんでした。
残りの手続き
ここからはおそらく通常の免許の更新の人と同じ流れだったのだと思います。料金を支払い、視力検査をし、証明写真を撮り、出来上がった免許証を受け取って終了です。
私は免許取得国での滞在を証明する書類が、3年以上の滞在を証明していたので各種試験は免除でした。
一つ一つの行程の間に1時間は待っていたので、7時前に免許試験場に到着し、終わったのは15時を回ってからでした。
やり遂げた感でもって感想
イメージは持っていただけたでしょうか?
私は大阪府警の管轄地域が滞在先だったので、行った先は門真運転免許試験場でした。各都道府県のHPを見ると、必要書類だけでも多少のばらつきがあるので、おそらく行ってからの対応も様々だと思います。覚悟して臨んでください。
ちなみに、私の滞在先からこの免許試験場までは公共交通機関に頼ると片道50分、交通費500円前後、そのうち20分は徒歩、なんていうルートばかりだったので、暑い中を片道30分かけて自転車をかっ飛ばして行きました。
結局4回行ったので、合計4時間です。
タクシー代を節約したなあ、と思うと満足です。
今更どうでもいいですが、必要書類の中にあった「証明写真」は、あくまで申請書類でした。
免許証に使われたのは、四回目の日に撮影された、
朝5時半に起きて
30分自転車で爆走し
汗だくになった後はメイクも直さず
鏡を見る間も無いまま
撮影に突入した写真です。
写真撮影すると思ってませんでしたから。
途中で免許試験場が昼休みに突入し、その間待つより他なかったので食堂でカツ丼をたしなみましたが、その時に別のテーブルに座っている女性がばっちりメイクなのを見て、「そりゃ確実に書き換えできるってわかってたらそうするよね〜」と思ったっけ。
まあ、どんなんでもいいんですが。
あまり日本人で外国免許の書き換えをする人はいないと思いますが、私の場合はこんなのでした。
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