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70s

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70年代の名盤を紹介。
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Lemuria - S/T (1978)

ハワイアンAORの大名盤!元KalapanaのKirk Thompsonが中心となって結成されたLemuria。大人気曲のブラジリアン・ダンサー「Hunk of Heaven」はもちろん名曲中の名曲だけど続く「All I've Got to Give」が大好き。柔らかいエレピとフルートの音色に溶け込むフリー・メロウ・ソウル。他曲もまどろむような曲多し!ジャケのごとく天に召されそうな幸福感・・・メロウ好きにはたまらん一枚!

Laura Allan - S/T (1978)

後にリリースされる桃源郷的New Ageの名盤『Reflections』でも知られるLaura Allanの1stアルバム。裏Valerie Carterなんて呼ばれ歌声も美しく素晴らしいですが本人が演奏するチター、ダルシマー、カリンバなどの民族楽器が他のAOR系作品にない独特の艶めきがあってほんと素晴らしい完成度。(今作にもValerie Carter自身も参加) 1曲目「Opening Up To You」がまず最高なのは間違いないが個人的には「Slip And Slid

Risco Connection – Risco Version (2022)

みんな大好きレゲエ・ディスコ・カバー!!プロデューサーのJoe Isaac率いるRisco Connectionが70年代後半〜80年代にリリースしたレゲエ〜ディスコ・シングルを収録したコンピレーションをStrutがリリース。David MancusoのフェイバリットMcFadden & Whiteheadの「Ain't No Stoppin Us Now」のカヴァーをはじめ、Chic「Good Times」、Diana Ross「It's My House」、Inner L

Gilberto Gil – Nightingale (1979)

プロデューサーにSergio Mendesを迎えアメリカ進出を狙ったトロピカリズモの牽引役、ブラジル音楽の重要人物Gilberto Gilの79年作。あまりにも爽やかなブラジリアンAOR曲「Sarará」から始まり、ブラジリアン・ラヴァーズな「Goodbye My Girl」、大人気のラテン・ファンク「Maracatu Atômico」、ソフト・ロックやサンシャイン・ポップへのブラジルからの回答的「Nightingale」など良曲多し!

Erik Tagg - Rendez-Vous (1977)

ジャズ/フュージョン・ギタリストLee Litenourの81年アルバム『RIT』にヴォーカルとして起用された事でも有名なErik Taggの2ndアルバム。このミントグリーンのジャケイメージがぴったりと合う爽やかなライト・メロウ。冒頭の「Got To Be Lovin' You」は言わずもがなの名曲だけど軽快なラテンのリズムが心地良い「Rendez-Vous」、「Fancy Meeting You」、「Mutual Feeling」あたりが気分だな〜。清涼感のある70年代ブ

大貫妙子 - Mignonne (1978)

最近こればかり聴いてる。大貫妙子の3rdアルバム。RVC移籍第1弾という事で気合い入れてリリースされたらしいがこちらも当初は全く売れなかったらしい。南佳孝『South Of The Border』と同年リリースで同じく半数の曲を坂本龍一が手がけている( 黄昏、言い出せなくて、4:00A.M.、突然の贈りもの、海と少年 ) 。残りの半分は中島みゆきプロデューサーとして有名な瀬尾一三( じゃじゃ馬娘、横顔、空をとべたら、風のオルガン、あこがれ) 。前作同様に名曲揃い!ミニヨンはフ

大貫妙子 - SUNSHOWER (1977)

先日アップした南佳孝の3rdアルバム同様に坂本龍一が全編に渡り編曲で携わった大貫妙子のセカンド。Wikiなどを読むと当時レコード会社があまり力を入れてくれなくなり、セールスを気にせず自由に制作したという今作。前作と比べてもしっかりシュガー・ベイブ色を脱皮し次に向かおうとしていて、クロスオーヴァー感を取り入れた当時で言えばだいぶ先鋭的なポップスだったんだろうな。坂本龍一の影響度は計りしれない。まあ90年代のレア・グルーヴ的評価が定まるまでは過渡期的扱いだったようで全く売れなかっ

南佳孝 – South Of The Border (1978)

シティ・ポップを語る上でも外せない一枚であり、自分にとっても超絶重要かつ大好きな一枚がコレ。坂本龍一が全曲アレンジを手がけた南佳孝の3rdアルバム。サンバやボサノヴァなどブラジリアン・サウンドを軸にレゲエやサルサなどラテン・テイストなトロピカルムードが満載。まずこのサウンドに南佳孝の歌声がどんぴしゃに相性良いのもあるけど、やはり坂本龍一の手腕によるものが大きいだろうな。 大貫妙子とのデュエット曲「日付変更線」には作詞に松任谷由実、細野晴臣は「夏の女優」でスティール・パンを演奏

Breakwater - S/T (1978)

ソウルというよりAOR〜Light Mellow系の流れで知った名盤。フィラデルフィアの8人組ソウル〜ファンク・グループBreakwaterの1stアルバム。ギターカッティングがなんともイカしたファンク・ナンバーで一番人気の「No Limit」はもちろん大名曲だけど個人的にはやはり冒頭の「Work It Out」だ!ミディアムテンポのまさにLight Mellowなタッチにラテン調の味付けがなんとも洒落てる!これ流れた瞬間に夏が訪れる。いや待てよ、アーバン・スローな「You

Marcos Valle – Previsão Do Tempo (1973)

今聞いても全く古さを感じさせないどころか新しい発見がある。独自のソング・ライティングがジャンルの枠を超えたブラジルを代表するミュージシャンMarcos Valleの70年代人気アルバム。最近あらためてMarcos Valleの作品を片っぱしから聴いてるけどどれも面白いな。後に人気グループとなるAzymuthをバックに従えた今作は脱ボサノヴァ、ポスト・ボサノヴァ。聴くとマジかよ…と驚かされる「Mais Do Que Valsa」は完全にThe High Llamasだ。このミニ

Dr. Buzzard's Original Savannah Band - Meets King Penett (1978)

まるでウディ・アレンの映画が始まるかと思わせるような30〜40年代くらいのノスタルジーがプンプン漂うスウィンギン・ラテン・ディスコ!1stに負けず劣らずな最高内容の2nd。女性シンガーCory Dayeの柔らかくキュートな歌声はたまらないなあ〜。後にもここまでラテンとディスコを絶妙なバランスで組み合わせた好例って少ないんじゃないかな。本当に良いバンド。

Dr. Buzzard's Original Savannah Band - S/T (1976)

後にKid Creole And The Coconuts(ZE Recordsでも一番好き!)として大活躍するAugust Darnellによるトロピカル・ラテン・ディスコ・バンドの1stアルバム。なんといっても名曲「Sunshower」が最高!女性ヴォーカルCory Dayeのうっとりした歌声に可愛らしい子供たちの歌声が掛け合って、なんとも多幸感たっぷりなチルアウト・ラテン・ディスコ!ラテン系ディスコと言ってもゆったりしたテンポの楽曲が多く暑苦しくなくてクラブの朝方に聴き

Gary McFarland – Today (1970)

Nick De Caro『Happy Heart』のついでに言うと同年におなじくThe Beatlesカバーものイージー・リスニングで言えばこちらの方が良い塩梅で肩の力抜けてて好み (リリースは1970年だけど制作年は同じ1969年)。柔らかいヴァイブにフルートやトロンボーンのほがらかな鳴りがなんとも牧歌的でジャケともぴったりと合う。(哀愁漂うギターや口笛もムードあるわ)Cal TjaderもカバーしているStevie Wonder「My Cherie Amour」がほんと良

Nick DeCaro – Italian Graffiti (1974)

AOR誕生前夜な超重要アルバム。今のところサブスクにないのが残念。Tommy LiPumaとの共同プロデュース作品との事で、当時Michael Franksのアルバムを先に知り好きになったんだけど、結局そういう事か〜!とこのアルバム出会った後で納得したの覚えてるな。 このようにNick DeCaro本人が語っており、まさしくだ。サンシャインポップ、ソフト・ロックをもっと都会的に発展させていった先にAOR的音楽が形成されいく感じ。全曲カバーなんだけど選曲、アレンジもう完璧な魔