南佳孝 – South Of The Border (1978)
シティ・ポップを語る上でも外せない一枚であり、自分にとっても超絶重要かつ大好きな一枚がコレ。坂本龍一が全曲アレンジを手がけた南佳孝の3rdアルバム。サンバやボサノヴァなどブラジリアン・サウンドを軸にレゲエやサルサなどラテン・テイストなトロピカルムードが満載。まずこのサウンドに南佳孝の歌声がどんぴしゃに相性良いのもあるけど、やはり坂本龍一の手腕によるものが大きいだろうな。
大貫妙子とのデュエット曲「日付変更線」には作詞に松任谷由実、細野晴臣は「夏の女優」でスティール・パンを演奏し他数曲でもベースで参加、ドラム、パーカッションでは7名ものミュージシャンが楽曲は異なりつつも参加(林立夫、高橋幸宏、浜口茂外也、斉藤ノヴ、ペッカー、ラリー寿永、吉川祐二)。その他、鈴木茂、松原正樹、佐藤博、高橋ゲタ夫やジェイク・H・コンセプション、数原晋、村岡健などの管楽器奏者も多数参加。「プールサイド」や「終末のサンバ」ではYMOデビュー前の3人が揃い、今作の後にYMOの1stアルバムのレコーディングがスタートしているらしい。
いろんな意味でやはり重要過ぎるけど、そんな紐づけも意味付けも豪華なミュージシャンの列挙がなくたって音を聴けば一瞬でこのアルバムの虜になる。