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Dichterhut
2021年5月2日 20:53
あるところに若いヤギと若いぶたがおりました。この若いヤギとぶたは幼い頃から、年長者は敬いなさい、弱いものを助けなさい、優しい気持ちで人に接しなさい、と母親から言われ育ち、この教えに従順に従って、とても立派な若者に育ちました。若いヤギは毎日、汗水流してものを運び、若いぶたは毎日、汗水流して畑を耕しておりました。聡く、力があり、心根の優しい彼らは周りから頼りにされ、とても愛されておりました
2021年5月20日 15:11
あるところに、老人がいた。その老人は、見た目はみすぼらしく、服も汚れ、お金もなく、仕事にもつかず、家族もおらず、家もなかった。老人は、毎日のように、なけなしの金で買った馬券を握りしめ、競馬場に入り浸り、勝ったときには酒を飲み諾れ、廃人のような生活を送っていた。時に怒っては公園のごみ箱を蹴飛ばし、時に自らの行いを恥じて泣いた。それはそれはみすぼらしく、感情のまま、心のままに。。。人は
2021年5月29日 04:11
むかーしむかし、それは太古むかしの話人々は、天地の大災害、はやり病、人々同士の争いを避けることができず、人々は死に、飢え、苦しんでおったそうな。人々は、明日食べるものさえ平等に行き届かず、不平等が当たり前で、奪い、殺し、蹴落とし、自らの生命を保つため他者を陥れた。それはそれは見るに堪えず、人の世はまるで獣蓄のようだった。そんな折、各々の集落ごとに、聡い者が現れ、彼らを導かんとした。