逆境受験(ひとりぼっちの2ヶ月戦争)第7話【大波乱の授業開始】
私の提示の授業時間数の3分の1の時間数での授業初日。
受験まで2ヶ月しかないのに内申点が、最低ランクのため学期末テストの成績を上げなくてはいけません‥‥。
『私は、月浦 白兎(はくと)先生と言います。宜しくね。』
生徒『私は、月姫(かぐや) ヒメです。』
私『ヒメちゃんの試験範囲で分からない箇所を重点的に授業します。』
私『まず、数学の円周角の定理で分からないところは?』
生徒『全部‥‥。』
私『全部か‥‥。』
私『円周角も?』
生徒『円周角‥‥?』
冬期入試対策の受験対策をストップするしか‥‥。
学期末テストの成績を上げないと内申点がランク外になり受験ができなくなってしまう‥‥。仕方ない。
最初にやることは、決まっている。円周角の説明と円周角の定理を説明し覚えさせること。
学校や他塾で説明されてるのに覚えてない原因は?
私『ヒメちゃん、学校や前の4つの塾で分からない部分は質問しなかったの?』
生徒『何が分からないか、分からないから質問できない』
私『え‥。』
私『授業中は、どうしていたの?』
生徒『集中力もないと先生から、いつも言われるし分からないし‥‥。』
生徒『大手塾では、質問してことあるけど説明されても全く分からないし。』
生徒『だから、質問しても無駄かなと。』
生徒『勉強やる気もでなくて‥‥。』
面接のときとは、異なる言葉に愕然としました。
面接のとき母親の前では、やる気がある態度をしていたということです。
面接は、誰でも良い対応をするので全てを信用はしませんが受験まで2ヶ月しかなく内申点ランクも最低、志望校合格安全圏ランクにも50点以上不足の状態でここまでとは‥‥。
これまでも学校から志望校変更を指示された受験生を、ことことぐ逆転合格させてきましたが過去最悪の条件での受験になるだろうと確信しました。
しかし、更に想像を絶する受験になることを私はまだ知りませんでした。
次回、第8話【大波乱の授業開始2】