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うつ病の原因─ロスト仮説

精神疾患については、昔からいろいろ考えています。

初めて神経科を訪れることになったのは、受験の2浪時で、いまから30年以上前のはなしになりますが
以来、環境への適応不全の一表現としての精神疾患は身近な問題です。

まぁ、世渡り全般に器用さがないというのもあります。

さて、今日は、ウツについてですが
少し、考えが発展しました。
それは、タイトルにあるように「ロスト仮説」とでもいうものです。

うつ病(プチも含む)は、何らかの「ロスト」が関係してると思えました。(以下は自説になりますが、興味あれば続きをお読みください)
「ロスト」といっても、ロストヴァージンではありません。
処女や童貞の喪失がウツを引き起こしたという事例は、自分はあんまり聞いたことがありません。

では、具体的には、どんなロストでしょう。

たとえば、自分がやってた会社が倒産して、ウツになって、一家離散して……というようなはなしはたまに聞きます
会社の社長さんという身分から、一気にすべてを失う状況への変化です。
負債がかなり残ってる場合もあるでしょう。
これは、つまり、パラダイスロストと言えましょう。

つまり、過去の時点に「バラ色の日々」(たとえ幻想であっても)があって、それが失われている現在との対比ですね。

もうあの栄光の日々が帰ってくることはないという悲嘆です。

つぎは、目標ロストとでも言いましょうか
これは、たとえば、
ある青年が、「君よ、君はオスカー俳優になるために生まれてきた」という天からの啓示を受けた(ように思えたとしましょう)
最初のうちは、バイトをやりながらいいろいろ頑張ってたのですが、30歳をすぎて、雲行きがかなり怪しくなってしまい、現実的な目標とは思えなくなってきたにも関わらず、でも、完全には諦めきれず
「もっと努力を重ねなければいけないのでは」と思う一方で
「この目標はさすがにムリではないか」と思い始めるような状況です。

こうなりますと、バイトに行くのもかったるくなってしまい
しかし、いまさら正社員に落ち着くはあり得ないだろうと思えると
気分がどんよりしてきます。

最初は可能だと思えたある目標が、ある時点からムリっぽく思えてきて
目標そのものが疑わしく思えてくるような状況です。


3つ目のロストは
環境ロストです。
たとえば、課長さんに昇進した途端にウツになるとかです。
昨日までの環境と落差がありすぎて、落ち込むことでウツになるケースです。
僕は、ひきこもりの時期があったんですが
外界への猜疑が増した時期と、見知らぬ街への引っ越しが重なっていたので、引きこもりは長引きました。
ただ、働けなどと親から性急にせっつかれることはなかったため
家で本などを読んで過ごしましたが、いま考えると、それでよかったのではと思うこともあります。

「ロスト」の何がいけないか?

いや、深刻なロストは、当座の行動指針が定まりません

ロストは、自己イメージの低下を伴ってるでしょうから
ますます行動できません。

ウツにセロトニン仮説というのがあって、
太陽光線に含まれてるセロトニンが、ウツを軽症化するというものです。
たしかに、どんより曇って今にも雨が……という日より
明るく晴れてる日のほうが、相対的に前向きになれるでしょうし
外出を始めとする行動をより促すことが多いでしょう。

このように、まったく個人的仮説ではありますが
ウツは何らかのロストが関係してるのでは、というのが今日のはなしです。

じゃあ、どうすればいいの?

いや、そこまで今日やろうとすると、僕がウツになっちゃいますよ。
だから、今日のはなしは
ウツはロストと関係してるのではというはなしで締めさせていただきます
(産後ウツとか、ある大きなプロジェクトの完成が引き起こすウツも、ロストと関係してそうですね)

だから、昨日(まで)は昨日、今日は今日とスパッと割り切れるタイプは
あんまりウツにはなりにくいかもしれませんね。

でも、6割くらいの人にとっての今日は昨日の続きであるのも事実でしょう
今日は昨日の続きでもあり、今日は今日でまったく新しいという2面性をどう生きてくかなのかもしれませんね。


(あとがき)
10日ほど前に、税務署に開業届を出しました。
それと関係してるのかどうかわかりませんが
この10日ほど実はウツ状態で、どの投稿メディアもノータッチのまま日がすぎていきました。
投稿のアイデア自体は20くらいは浮かんで、どれかひとつでもそれが7割煮詰まれば、とりあえずエディタを開くのですが、どれも3割くらい進んだところで息切れ状態
今日やっと、この文が完成しました(とりあえず)
いま、神奈川は超絶快晴で、多少(?)元気が出たというのもあります。

以上、ウツ=ロスト仮説でした。
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