【気まぐれ日記】#25「空が青く見えるヒミツ~レイリー散乱とミー散乱って何?!」
わが家のテレビのチャンネル権を握っているのは、
圧倒的に次男だ。
(その次が夫で、私にはほぼない)
彼が録画しているものが
夕飯時に再生される。
そのたいはんは、アニメなのだが。
まあ、そのおかげ?で、
鬼滅の刃も、アニメ放送時から
知っていたのだけれど。
(こんなにヒットして、びっくり!!)
彼のお気に入りのひとつに
TBSの「世界遺産:THE WORLD HERITAGE」がある。
12月13日の放送は
オーストラリアの「グレーター・ブルーマウンテンズ」の特集だった。
https://www.tbs.co.jp/heritage/feature/2020/202012_01.html
1)世界遺産グレーター・ブルーマウンテンズとは。
グレーター・ブルーマウンテンズは、
”オーストラリアのグランドキャニオン”とも呼ばれ、
その景観は、アメリカのグランドキャニオンを彷彿とさせる。
だが、最大の特徴は、
「大いなる青い山並み」の名のとおり
太陽が昇ると渓谷一帯を
青い霞がおおうことだ。
その光景は、美しい青い波が幾重にもつづく海原のよう。
まさに神秘の絶景!
似た地形のグランドキャニオンでは、
この現象は起こらない。
2)青い霞は、ユーカリが作る?
この青く広がる幻想的な霞を作っているのは、
ユーカリの森。
グレーター・ブルーマウンテンズには
ユーカリの固有種が生えていて、
それも世界自然遺産に登録された理由にもなっているらしい。
ユーカリは、岩の多いやせた土地に生える。
そう、グレーター・ブルーマウンテンズは
ユーカリにはぴったりの場所なのだ。
では、なぜ、ユーカリの森が
あれほど幻想的な青の光景を作りだすのだろうか。
乾燥したオーストラリアの気候に耐えるため
ユーカリの葉は、水分が蒸発しないよう
表面が油分でコーティングされている。
その油分が、太陽が昇ると
強い日射しに温められて気化し、
揮発ガスとなって空中に漂いだす。
この油の分子が光の反射に影響を与えて
渓谷が青く輝くのだとか。
3)青く見えるのは、レイリー散乱のせい。
グレーター・ブルーマウンテンズが
青く輝くのと、
空が青く見えるのは、
同じ原理が働いているかららしい。
それが、レイリー散乱といわれるもの。
空気中にある粒子に光が衝突すると
物理でいう「散乱」という現象が起こる。
(これが、どういうものかはちょっとややこしい)
まあ、光がモノにあたって、
ぼわーと広がるみたいな感じ。
光の波長よりも、小さな粒子に
ぶつかったときに起きるのが
レイリー散乱。
レイリー散乱という名称は、
この現象を説明した
イギリスのノーベル物理学賞受賞者の
レイリー卿の名から付けられたそうだ。
太陽の光は、
空気を通過するときに
小さな粒子にあちこちでぶつかって
レイリー散乱しながら
地球に降り注ぐ。
空が青く見えるのは、
波長が短い青が拡散しやすいため。
ちなみに、青は赤の16倍も拡散するそうだ。
だから、私たちの目に届く前に、
空は青い光でおおわれ、
昼間の空は青く見える。
グレート・ブルーマウンテンズでは、
揮発したユーカリの油の小さな粒子が
光を散乱させて、
青い霞を生み出している。
4)雲が白いのは、ミー散乱のせい。
光の波長よりも小さな粒子に衝突したときに
起こるのが、レイリー散乱。
それに対して、
光の波長と同じくらいか、それよりも大きな粒子に衝突すると、
ミー散乱という現象が起きるのだとか。
どんな現象かというのは、ちょっと難しくて。
レイリー散乱とミー散乱の大きなちがいは。
レイリー散乱では、波長の短い青が拡散しやすいけど、
ミー散乱では、どの波長も同じように拡散する。
光は色が重なると、最終的には白になる。
だから、ミー散乱が起こると白色光になる。
雲が白く見えるのは、このため。
ふだん何気なく見ている
空や雲の色にも、
こんなヒミツがあったとは。
詳しい数式は、私にはちんぷんかんぷんだけど。
原理は、ちょっと納得かな。