「クリアアクション」〔コイネージ【新造語の試み】21-1〕
「自分の目的、課題を『クリア』するためにする、具体的な行動」。
これを意味する新語、
「クリアアクション」
を考案してみる。
このクリアアクションは、言ってみれば「行動」なのだが、ただ行動するのではない。
目的、課題を「クリア」するために、内容を「クリア」にした上でする行動である。
つまり、
①誰が(主体。基本は自分。他人に指示・指導をするときに問題)
②いつ(時)
③どこで(場所)
④どういう理由で(クリアすべき目的・課題、望む効果)
⑤どのように(方法)
⑥どうするか(行動の内容)
といった、いわゆる「5W1H」、とりわけ④⑤⑥を明確にしつつ、行動することを、特に「クリアアクション」と呼んでみる。
例えば、単に「英語の勉強をがんばる」のではなく、
「リスニングが苦手なので(④)、メインテキストを復習した後、新しいテキストの音源をスマホにダウンロードし、洗濯中に聴く(②③⑤)。
これにより、スキマ時間を有効に使いながら勉強できるはずだ(④)」。
単に「昼飯を食べる」ではなく、
「なんとなくうどんの気分なので(④)、昼食は(②)駅前のうどん店『うどんの天使』で(③)「かしわ天釜玉」を食べる(⑥)。
これは、出汁醤油と天かすを少々絡めて食べるのが絶品(⑤)。
ここは人気店で長時間並ぶ可能性がある(④)。なので、オープン15分前に着くようにする(⑤⑥)。
それでも、行列に並ぶことになるなら時間を有効活用するために(④)、『7つの習慣』の第3章を読み直す(⑥)」。
このように、目的・課題の「クリア」に意識を置きつつも、"行動自体"も「クリア」にすることをも含めたのが「クリアアクション」である。
まぁ、
「腹減ったから(④)、適当にコンビニで飯買って食う(⑤⑥)」
「職場に向かうために(④)、電車に乗る(⑤⑥)」
でも、筆者の想定する「クリアアクション」なのだが。
もちろん、「明確にしようと思えばできる」のであればよく、いちいち明示する必要はない。とりわけ①②③は大抵は端折るだろう。
いちいち「私は(①)今(②)ここで(③)〇〇する(⑥)」と意識する人はいない。
しかし、④⑤、すなわち行動の「理由」「方法」はできるだけ明確にしておくのが望ましい。
なぜなら、この「クリアアクション」を概念化する意義は、「行動の効果性を高めること」にあるからだ。
それには、「理由(クリアすべき目的・課題、望む効果)」を果たすため、その「方法」は適切だったかが重要になる。
思うに、「行動」とは、日常生活なり、努力なり、「目的・課題を『クリア』するために」起こすもの。
もし、その行動で「クリアできた」あるいは「クリアに近づけた」ならば良し。「理由」「方法」は正しかったということになるだろう。
しかし、「クリアできなかった」、あるいは「一切の進捗がみられない」ならばその原因を追及し、改善を図る必要がある。
その際に、事前に「5W1H」とりわけ、④⑤を明確にしながら行動することで、改善が図りやすく、結果「行動の効果性」を高めることに繋がる。
「新テキストの音源を繰り返し聞いたが、中々リスニングが向上しない。洗濯をしながら(⑤)というマルチタスクがよくないかもしれない。通勤中ならある程度耳に集中できるか(⑤)。
あるいは、基本的な単語のリスニング力ができていないかもしれない(④)。もっと簡単な短文のリスニングに戻ってみよう(⑤)」。
「着いたら、店が臨休で閉まってて、うどんが食えなかった。「開いているだろう」という思い込みと、事前確認という『クリアアクション』をしていなかったのが原因だ(⑤)。
これが、デートやら仲間とのパーティーとかだったら最悪だ(④)。気をつけねば」
といった具合に。
このように、目的、課題を「クリア」するために、行動内容および改善点を「クリア」し、さらに行動に「クリア」という前向きのニュアンスを持たせる言葉。
「クリアアクション」
をここに提案してみる。