採用広報は怖い。怖いを軽減するために最低限やると決めたこと
わたしは採用広報を怖い仕事だなと思っています。が、突然頑張ることになったので、最低限ここだけはこだわるぞという、自分との約束事を書きました。
なぜ採用広報が怖いのか
答えはない中で量も質も問われる。成果が出るまでに長期間かかるけれども、失墜はいつでも起こりうる(炎上)。炎上はなくとも、質の低い発信によって、きて欲しい候補者さんの志望度を、地の底まで落とす可能性がある。怖い。
記事は、候補者さんの志望動機の材料になるものでなければならないと強く思っています。その材料自体が間違っていると、ミスマッチを産みかねない。想像できます。怖い。
ミスマッチを防ぐにも、採用広報担当は会社の状況や訴求ポイントを、正しく理解していないとならない。正しいだけではなく、材料にできる形で提供しないといけない。その難しさたるやと、ちょっと震えるくらいには怖い。
怖いな…と思って、採用広報から逃げたこともありました。紆余曲折で、また採用広報に挑戦する機会をいただきました。「これだけはこだわる」を整理してそこに取り組むことで、怖さを軽減できたらと思っています。保身のための記事。
可読性、視認性。礼儀としての読みやすさ。
共感を産む・志望動機を作るという魂胆達成の前の話。読んでもらいたい人に、内容を理解してもらわないといけないです。※届ける・拡散のアプローチは今後考える。
礼儀として可読性・視認性の高い体裁に整えて、一読で内容が理解できる状態にしたいです。
2,3行で改行
文字文字しい文章の塊は、読む気を一気に削ぐ。採用広報記事のひと段落は3,4行。2文から3文が多分ちょうど良さそうです。
1文は短く
長い1文は、文前半のことを覚えておきながら読まないといけないので、読んでいて疲れます。なるだけ1文は短く、読み手の脳のリソースを奪わないようにしたいです。
太字の位置
インタビュアーの質問文を太字にするのは、個人的な流儀としてはNOです。目立って欲しいのはインタビュイーの人柄だと思うので。
インタビュイーの発言のポイント、つまり「ここに共感してもらえたら嬉しい」という箇所を太字にする。かつ、太字太字を目で追うことで、記事の概要がざっとわかる。そんな意図を込めて、太字を置いていきたいです。
流し読み読者フレンドリーな文章は、どんな読者にとってもフレンドリーだと思うので、ここは必ず意識したいです。
見出し
目指せキャッチーではある。でもコピーライティングは難しい。せめて少なくとも、章の内容がわかるものにはしておきたい。最低限、内容に正直に。最高はその章にひきつけるため…精進。参考にしているnoteはこちら。
〆のことば
記事の末にある「さいごに」パート。理解しやすさのために、置いておくべきだと思っています。
最後まで読み飛ばしてきた読者がこの記事を理解するための、最後の砦でもあります。概要をややエモく、キラーワードをこめて置いておくことで、印象だけでも持って帰ってもらいたい。
記事の印象を決める大事なパートだと思うので、ここはこだわりたいです。
絶対に、読者に押し付けないという強い意志。
自分の感情は自分で決める。押し付けられると逃げたくなる。読み手の感情に訴えることは大事だけれども、感情を押し付けることはしていはいけない。拒絶を産みかねない。
押し付けを感じる要因は、現時点で浮かんでいるもの2つ。一つ目は、社内用語やカタカナキラキラ語を、さもありなんな感じで使うこと。二つ目は、このカルチャー素敵でしょ!を直接的な言葉で書くこと。この2つはやらないぞと決めました。
さもありなんで、カタカナ用語や社内用語を使わない
なんとなくでカタカナ用語は使わない。かっこよくないので。平たい言葉で通じるのなら、そちらを使う。
記事に必須のカタカナ用語については、繊細に気をつける。ニュアンスも含めて、正しく使えているのかを執拗に確認する。技術用語については、エンジニアの力を本当に本当に借りる。
社内用語は、注意する意識を持ち続ける。「この言葉は社内でしか通用しなくない?一般的じゃなくない?」と気がつけるように、引いた視点を研ぎ澄まし、考え続ける。
どうしても社内用語が大事な場面もあると思います。そんなときは、文中で無理なく伝えられるように工夫をする。誰が読んでも、追加説明なしで読んでも伝わるかどうかを判断基準としたいです。
エピソードを読者に"提示"する
素敵かどうかを判断するのは、書き手ではなくて読み手。「これは素敵なものです」と、素敵だと思えよ、素敵だと思うわたしたちに共感してくれよと書くのは、美しくないなと。
共感できるかどうか、判断に足る材料をどれだけ読みやすい形で置けるか。材料になり得るのは、エピソードであり、エピソードに込められた感情。
エピソードと感情を、置く。ポイントとなる箇所は読みやすいさの観点で提示する。けれども、直接的に書くことはしない。押し付けではなく、判断してもらえるような記事を作っていきたいです。
社内にその記事を誇れるか
盛りすぎない。当たり前を徹底する。凡事徹底。お化粧をして綺麗にするのはしますが、顔を変えることはしない。
盛られ固められた記事は、社内の人間が読めばわかる。盛らないと人が集まらない会社にいたいと思えるか、わたしはNoだと思っています。
採用広報の記事は、候補者さんの志望動機を作るもの。だとすれば、社内のメンバーにも響く内容であって然るべき。クオリティも然り。社内メンバーが誇れる記事であれば、それを同じように誇りに思える素敵な候補者さんに届くはず。
社内メンバーからの評価。採用広報のKPIのひとつはここなのかもしれないと思っています。手を抜かず、盛りすぎない。凡事徹底。
さいごに
読みやすさにこだわり、外に開いた言葉を使い、エピソードで語り、手を抜かず嘘をつかず、社内に誇れる記事を作る。これをやっていけば大丈夫だと自分に言い聞かせています。繰り返しますが、凡事徹底。
書く勉強をしたわけではない、けれども仕事として取り組んでいて、お金をもらっているわけで。お金をもらっているから、もうプロなんですよね。正確には、プロだと思って取り組まないとなんですよね。
プロらしく、自己研鑽とこだわりを持って、がんばっていこうと思います。これは、自分との約束です。