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顧客体験をさまざまな表現で可視化してみた件[カスタマージャーニー/体験ホイール/ループ図]
顧客体験を整理する際によく使われるカスタマージャーニマップ。
確かにこれだけでも十分に強力なツールとなってくれるが、時折カスタマージャニーだけだと顧客体験を表現しきれないなと感じることがありました。
他に表現方法はないのかと思う中で次の記事を見つけ、面白い発想だったため自分でも試してみました。
マーケターや企画の方なら面白いと感じる方も多い気はするのでぜひ最後まで読んでみてください。
ターゲット
カスタマージャーニーマップ以外の顧客体験のあり方を知りたい方
直線的な顧客体験に違和感を持っていた方
この記事でわかること
直線的でない顧客体験の表現の方法とその特徴
カスタマージャーニーマップとは
カスタマージャーニーマップはペルソナがある一連の体験をするまでに行う行動や思考、感情などを体験の時系列フローに沿ってまとめるフレームワークです。
フレームワークに沿って時系列で整理していくことで、顧客がサービスを使っている時の体験や日常生活含めてどのような行動や思考をしているかなどを整理できます。
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カスタマージャーニーマップの詳細や作成のためのプロンプトは別の記事でまとめたのでそちらを参照してみてください。
直線的な顧客体験への違和感
個人的にはカスタマージャーニマップを作成していると時折、違和感を持っていました。
それは何かというと”すべての顧客体験はこんなに直線的だけではない”ということです。
例えば”服を購入する”ケースを例に考えてみてください。
きっかけは何にしろ、服が欲しいとなった時に直接店舗に行く時もいれば、
アプリなどで検索してからお店に行くケースや、お店に行ったけれども購入はアプリに切り替えたといったケースなど、一個人であってもさまざまな体験パターンがあると思います。
ただ、これをカスタマージャーニーにマッピングした場合、どうしても直線的に整理していくため複数のマップを作成するか1枚にたくさんのパターンを分けて書く必要があったりします。
しかし、体験を思い返せば、
”目的が果たせるのであれば正直オンラインでもオフラインでもいい”ことや
”行動を行ったり来たりする”ことなどもよくあるのではないかと思います。
時系列に沿って変化を整理したい時や各フェーズに分けて施策を整理したい時に関してはカスタマージャーニーマップは強く機能してくれるのですが、体験が直線的でないケースに関してはしっくりきませんでした。
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体験をホイール型で考えてみる
そんな時見つけたのが以下の記事で記事の中ではカスタマージャーニマップ以外の体験の表現方法でホイール型のIKEAの体験図が描かれていました(Kunde&Co氏によるモデル)。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825500769-9fA1mNhHHq.png)
これを最初に見た時、自由な発想だなと正直感じたとともに、
今まで表現したかった”行ったり来たりする体験”や”個人でもいろんな選択パターンがある”体験を見事に表現してくれていました。
自分でも実験してみる
見つけたらやってみたくなるのが人の性。
実際自身でも真似してこのホイール型の体験を実験してみました。
以下のペルソナを仮設定し(というか偽名ですが自分自身です)、自分が”服を購入する際の体験”を表現してみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825538197-oHM5zrPoZ8.png?width=1200)
従来のカスタマージャーニマップを簡易的に作成してみたのが以下です。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825583675-CqLFnbb4cu.png?width=1200)
これをホイール型に表現してみたのがこちらになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825621124-XlPiTYUhx3.png?width=1200)
ホイール型を作ってみると、見た目は少しぐちゃぐちゃするので読み取りづらさは増しますが、
体験をたどっていくと実際に行ったり来たりしたり、複数のパターンが表現できたりと今までやりたかったことがうまく表現できました。
また時系列のフェーズではなく、シーンでの体験ごとにホイールを作成することで、各体験での施策として何がとりうるか、どんな体験をしてもらうかを設計しやすくなるなという気づきもあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825663647-sjOGHWg6yL.png?width=1200)
システム思考のループ図での表現
元の記事はこれ以外にもシステム思考のループ図での整理も役に立つと紹介していました。
ループ図に関して知りたい方はこちらの記事を参考にしてください!
こちらに関しても試してみましたが、どちらかというとマクロ的な視点でのシステムを考えるのに適しているため、個人に焦点を当てた体験とはまた視点が変わるなと感じます。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825744457-52wvwg0Zb2.png?width=1200)
体験ホイールの作成方法
ここまででさまざまな視点からの体験の表現の仕方を見てきました。
各表現方法で得意なことと不得意なことはやはりありそうなので適切な手法を適切なタイミングで使うことがやはり重要だなとは感じます。
最後に今回の体験ホイールを作成する上での手順をまとめておこうと思います。気になる方はぜひ試してみてください。
STEP1:体験の場・フェーズとテーマを設定する
まず土台を作ります。
整理したい体験のテーマを決めて、その一連の体験を整理する上での体験の場(オンライン、オフラインなど)やフェーズを設定してください。
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STEP2 メインの行動や体験、体験場所を書き込む
土台が設定できたら、次に体験を構成する行動や体験場所(オンライン、オフラインともに)などを書き込んでいきます(紫の付箋)。
正直ここに関しての情報の取得方法は従来と変わらずインタビューなどを通して得ることになると思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825822915-pwpVpqM0XQ.png?width=1200)
STEP3 追加情報を書き込む
行動等を整理できたら、その奥にあるインサイトや追加情報などを追加で書き込んでいきましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825849690-nZp5nSg1RC.png?width=1200)
STEP4 体験を矢印でつなぐ
ここまできたらあとは体験同士を矢印でつないでいきます。
体験の方向としてとりうるものはどんどん書き込んでみてください(アプリを行き来することやオンラインとオフラインのお店を行き来するなど)。
![](https://assets.st-note.com/img/1705825886616-ghcS93qHLy.png?width=1200)
ここまできたらあとは目的と得たいインサイトを考えていく作業になってきますが、それは今回は割愛します。
初めは慣れないかもしれませんが慣れるとまとめるのが楽しくなるので気になる方はぜひ試してみてください(最近仕事ではこれを作っています)。
まとめ
今回はカスタマージャーニマップ以外の体験の表現方法に関してまとめてみました。
今までしっくりきていなかった感覚がある方は今回の記事も参考にしていただいて、いろんなやり方を試してみてもらえたらと思います!
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