言葉は知らないうちにナイフになる――湊かなえ『望郷』の感想・レビュー
湊かなえ『望郷』を読み終えました。
“嫌な気持ちにもなるが、泣けることもある”
そんな一冊。
「性格の悪い、不快な人たち」が登場するのだが、
それに対して、主人公は「実に性格の良い人たち」。
その対比が、なんとも涙ぐましい。
「貧乏」「いじめ」といった不幸は、涙をさそう。
これはいつの世も変わらない。
“嫌な気持ちにもなるが、泣けることもある”のは、
「貧乏」「いじめ」といった不幸を描いているから、といえる。
個人的に印象的だったセリフ
「石の十字架」の章に、とて