遊びって、大事じゃね?~AI時代の教育のあり方を考える~Part 3(全10回連載)
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忙しい向けの要約が目次の最後についているので、忙しい人はそこだけみてください!
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ご挨拶
やあ、皆さん。
私は教育業界でいわゆる塾長をしながら、
教育によってもっと子どもたちが、ひいてはその親が、
もっと心地よい人生を送っていくためにはどうしたらいいんだろうなって
考えているおじさんです。
塾長しながら、
「あれ?これからのAI時代、”遊び”大事じゃね?」
と、思いまして。(いきさつはPart 1をご確認ください。)
これからの社会を想像すると、
きっとAIなどに代表されるテクノロジーがどんどん進化して、
いわゆる、”仕事”で取り組むような課題解決が容易になっていき、
人はより人としての実存的な在り方と向き合う時代になるのではないかと。
その時代で大切になると思われる”遊び”という概念を調べ始めると、
「遊びスイッチ、オン!」という素敵な本と出会う。
しかし、なんとこの本の要約がないじゃないですか日本語で。
そこで、
これからの社会に必要な教育のヒントが”遊び”かもしれないというお話をしつつ、「遊びスイッチ、オン!」の要約を作る。
という目的の連載です。
今回はパート3。いよいよ要約です。
ぶっちゃけ、この本の要約を兼ねていることをすっかり忘れておりました。
ので、今日から要約だ!!!イエーイ!!
第一章『遊び』の贈り物
さあやっとこさ要約に入るよ。
第一章をザックリまとめると、
遊びって、すげえ!!!!!
はい、以上です。導入パートです。ええ。
え?もうちょい?はい。書きます。(セルフ抑圧パート2)
遊びの素晴らしさ
もうとにかく第一章は、遊びの素晴らしさがこれでもかというほど書かれていますのよ。
遊びは、
あらゆる科学領域において、深淵な生物学的プロセスであって、
遊びは長い年月をかけて、多くの動物が生き残るために進化させてきたものだそうです。
遊びの無い人生なんて、かなり不快で住めたもんじゃねえ!!
と、このあたりの文書で、博士はお怒りなわけです。
でも、
私たちって成長するにつれて、遊ぶことに罪悪感を持つようになりますよね。
非生産的で、時間を無駄にする行為だと、時折罪深いことだと。
そんでもって、
「いやいやwww ずっと遊んでられたらいいよそりゃwww」
って人もいるだろうと博士はしっかりわかっています。
そこで、遊びを取り入れたり、遊びに着目した例を引き合いにだして、
博士はメッセージを伝えてきます。
事業で成功したCEOローレルさんの例
はい、このローレルさん(女性)、中々に順風満帆でスーパーウーマンです。(馬力が違います)
会社を立ち上げようとする最中の、20代後半に結婚、2児を授かり、夫との関係円満。
毎朝5時に起きて奇数日には6~8キロのラン、偶数日には水泳とウェイト。
週末はしっかりと休み、家族行事の余裕も持っているというスーパーやり手のコンサルみたいなことやってる人です。
”意識高い”のその先にいます。はい。
でも40過ぎるころにこの生活スタイルに疑問を持ったそうです。
なんか足りない・・・と。(贅沢なやつだねえ、そんな奴には課税してやる!)
それは、喜びだった。幼いころに置いてきた、喜び。
彼女の喜びの記憶を振り返ると、乗馬にまつわることが多かったそう。とにかく夢中だったらしい。それが彼女の遊び歴※1だったのだと。
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※1 遊び歴とは・・・
原文は"play history" その人が何を、どのような状況で、どのようにして遊んできたか、そして遊んだ結果、何を感じ、どういう意味づけをしたかについて、原著者が一人ひとりに聞き取り調査して、学術的な立場からまとめたもの。
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そして、ふたたヴィ(私は突然下唇を噛む奇人)乗馬を始めると、
あの時の、「言い尽くせない喜び」が戻ってきた。と。
そして、それが家族や仕事にもいい影響を及ぼして、つまらない家事も面倒に思うことがなくなったようです。
このことから、博士は
と書き綴っている。
なんかこれって聞いたことあるなと。
筑前煮みたいな名前の学者さんも、”フロー”とかいう言葉を用いていらしたなと。(不労所得って言いたい欲望をここで供養)
私、テニスやってるんですけど、たしかに、遊んでいる見たいな状態(フロー)だと、クッソ(おいおい教育者お口悪いぞ)調子いいです。
そんなことを、あたしは思い出したりして読んでました。(感想書かないで要約しろ。)
そして博士は、また一例を持ちだす。
ジェット推進研究所の例
はい。この研究所の問題はですね、一言でいうと、
高学歴重視採用でしくじり~🤯です。
ガチ全米でTOPを競うくらいの優秀な学生を、成績重視で採用してみたところ、”ある種の課題解決能力”が不足していたそう。
これ、よくあるわよね。スーパー賢い(ペーパー上)でも、仕事でポンコツパターン、見かけません?逆も然り。(いや、ルサンチマン的に言ってるわけじゃないからね☆\(・ω・))
いわゆる、あいつは”使える”とか言われるやつの特徴を、この研究所の人が調べてみると、
だとさ、うん、なんかそんな気がするなって思う。
そして博士は、
逆説的だけど、非生産的な活動のほうが生産的になるんじゃね?
と、そして名言。
はい、決まりました。
博士の必殺技「インヴィゴレーツ・ザ・ソウル!!(Invigorates the Soul)」
もう一人例を引き合いに出しましょう。必殺技また決まりますから。
ジリアン・リンの人生
はいこの子。
多分今ならADHDって診断がでそうです。
というのも、学校で落ち着きがなく成績も散々だったから。
うん、まあ疑うよねその線を。(私?ええグレーな線ですよ、ええ。)
そして親は学校に、
「知的障害かどうかみてもらいな」と言われ、医者に行くわけです。
さあ病院につきまして、医師は諸々聞いていくわけです。
ガラス張りの診察室で。(重要)
ジリアンちゃんはずっとモジモジとして、手足が動かないように腿の下に手をしまいながら。
診察20分の後、色々話を聞いた医師は「母と2人で話したい」と言って、ガラス張りの診察室(重要なので2回目)にジリアンを残していくわけです。(母の心境怖いだろうな・・・)
そして何を思ったか、医師はRADIOのswitchをturn onしたんですよ。(もちろん壊れかけてない。母の心はレイニーブルーなことをわかってやってくれ医者)
ええ、音楽をかけ始めたんです。
恐る恐るの気持ちと、「なんでRADIOつけたん?」って疑問と共に、
診察室の外に出た母に、医師はこういいます。
「ごらんなさい。」と、ガラス越し(伏線回収)にいるジリアンちゃんを見るようにと。
すると、ジリアンちゃんは音楽に合わせて体を動かしていました。
そこで医師はこういいました。
まあ、なんといいお医者さんなんでしょう・・・
あなたと、それを受容するご両親がいなければ、ジリアンちゃんはこんな人になってなかったでしょう。
そうですジリアンちゃん、英国で最も権威のある演劇賞「ローレンス・オリビエ賞(Laurence Olivier Awards)」を2回受賞したすごい人です。
こわいですよね。もしこれで障がい者の烙印を押され、抑圧がずっと続いていたらと思うと・・・・
そしてこの話を引き合いに、博士は
としています。博士の必殺技「インヴィゴレーツ・ザ・ソウル!!(Invigorates the Soul)」がまた決まりました。博士のMPは無限です。(マジックポイントの略です、決して、Member of Parliament やモンスターペアレンツの略ではないですよ。)
塾長の小言
いや~マジでね、その通りなんすよ。博士。
遊び、ものすごい大切だと思う。
おそらく、
「遊ばせる体験なんかいらねえ!!」なんて過激な親御さんもごく少数であることもわかっています。
幼児期って、遊ばせるように教育するのが幸いで、
幼児期の塾やお教室は遊び中心です。そこは本当におじさんは安心しています。
でも急に小学生くらいから遊び薄くなりません?
果てには、遊び消えません?
幼児向け教育を見ても、それ以上の年齢の塾を見ても、
遊びはまるで幼児期のみに効果があるみたいな風潮ないすか?
また、体験レッスンでお話をしていても、親御さんの苦悩がうかがえます。
いや答えでてますやん。と。遊ばせたらええやないかと。ついでに親も遊べよと。
博士に言わせればそうなんでしょう。
なんなら、遊ばせていない親にキレそう。虐待っていいそう。
(アジアの過度な受験競争は、諸外国から見ると虐待と言われるということを小耳にはさんだことがあります。)
さて、
AI時代、より人らしくいるための実存的危機を予測してあるべき教育の姿を模索している私ですが、
やはり1章をみると、遊びは人間の実存的意味を見出すために重要で、根源的で、人生を心地よく生きるヒント満載なんじゃねとワクワクするわけです。
そして、仮にですよ仮に。「遊びのほうが重要だぜ」って時代がきたらですよ。
本当に学んだり変わらないといけないのは親や教育者とか大人ですよ。
いや、仮にですよ仮に。この本が言うように、「遊びがその後のキャリアに大きな影響を与える」としたらですよ。
マジ邪魔っすよね大人、親とか教育者とか。ホント何してくれてんだよレベルに。
という、学びと遊びの狭間にいる塾長でした。
という書き出しから、2章は始まります。
そう、博士がイヤイヤ遊びを定義します。笑
さあ、次回は第2章の要約をしていきやす。
次回は以下のリンクからもどうぞ。
忙しい人向けの要約
第一章は、遊びの素晴らしさについて、ブラウン博士が多様な例を用いて説明してくれています。
その遊びの力にはこんなものが。
さてそんなものが、現代の資本主義社会でも大切なのだろうか?
その答えに、
「なんか人生楽しくないかも」と、実存的危機に気づいた女性CEOの例や、
「学業の優秀さで採用したら課題解決できない社員が増えた」とする研究所の例を出し、
として、遊びそのものが人生に欠かせない本質的なものであり、
包括的に、人に良い作用を与えることを博士は今まで研究してきた内容から主張している。
さらには、
英国で最も権威のある演劇賞「ローレンス・オリビエ賞(Laurence Olivier Awards)」を2回受賞したジリアン・リンの人生を例にだし、
学校ではADHDと言われたが、ジリアン・リンは踊ることが好きだと医者に言われたご両親は、それを受け止めてバレエ教室へ通わせ始める。
それがきっかけで、音で体を動かす人生を送ったからこそ、彼女が在る。
そう遊びは素晴らしい。
では、遊びとは何だろうか。それが2章に書かれていく。
追記:
このまとめをする中で、自分の遊び心を大切にした結果、絵本が生まれました。
もしよろしければ、サンプルだけでも読んでみてください!
絵本のタイトルは、「かみかみかみ」で、子どもと読める内容ですが、
裏設定があります。彼は本当は食べているのかを想像してみて欲しいです!
絵本はこちら
次回は下のリンクからもどうぞ。