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本の感想。読んだ時の気持ちを思い出すための記録。

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読書記録。
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記事一覧

本の感想 パッキパキ北京 綿矢りさ

BSテレ東の「あの本、読みました?」で、朝井リョウが綿矢りさ本人の前で絶賛していたのを見て、読んでみました。「あのシーンは脳汁ドバドバ出しながら書きました」「主人公が耳元でどんどん話しかけてくる-」とご本人談。 あれほど北京を楽しめるなんてうらやましすぎ。(菖蒲姉さんと綿矢りさ両方^_^) 主人公は元銀座ホステスの菖蒲姉さん。20才年上のビジネスマンと結婚。夫はコロナ真っ只中の北京に単身赴任をしていたけれど、一緒に北京で暮らそうと誘われて北京での生活をスタート。観光客が楽

本の感想 冒険の書 孫泰蔵

人工知能AI の事業に多く関わっている孫泰蔵さんが、このままだと学校の教育ってまずいのでは? なんで学校の勉強って面白くないの? それはどうして? を探求して、時空を超えて様々な偉人と対話するお話。いろんな歴史上の出来事や偉人が出てきて、それぞれの背景が語られてて、知らない事ばかり。「旅について行かせていただきありがとうございます」という気持ちになる本でした。 怖かった話、「機械の奴隷」になっている 普通の人にも教育がなぜ必要なのか、という、そもそものスタートが、ヨーロッ

本の感想 「方舟を燃やす」角田光代

作者が好きということで読んでみました。 小説慣れしていない自分にこの厚さの本、読み切れるか不安でしたが…。主人公を心配してしまう感情がわいてきて、読み切れました。 昭和に生まれた男女2人が主人公。それぞれの人生が幼少期から、日本の昭和、平成、今起きている事件・事故に絡めて描かれています。ひとつひとつの出来事や本人が起こした行動が、本人にとって良いほうに進むはずと思っていても、そうでもない方向に進むことや、進んだ時のダメージの大きさとか、長い目で見れば、そんな悪くなかったとか

本の感想 「つながるための言葉」 勝浦雅彦

社内SNSがうまくいくといいなと思って、読んでみました。読んだのは社内SNSに参加する前。それから数ヶ月経ってます。心構えとして読んでおいてよかったかなとは思いました。 覚えておきたいなと思った言葉をいくつか。 あまり気負わずやらないと…と思わされ、心構えとしては、事前に見ておいて、役にたつ一言だったかなと。 なんでも(世の中にあるあらゆる道具、ソフト、いろいろなルールなどなど)、問題が発生することしばしばありますが、そもそもそれぞれの仕様はあらゆる背景を加味した結果決

本の感想 「くらべてけみして」 こいしゆうか

新宿紀伊國屋書店の1階推しコーナーにあったマンガ。 何が正しいか、どう判断するか、判断するための材料集め、判断を作者に求める時の伝え方の難しさに葛藤している姿(たまに酷く落ち込む主人公)に共感しましたT_T 今年は文書を書いたり、文書を訂正したりと言う事をしたので、真似っこして、訂正表をとりあえず作成しました。(デジタルコンテンツだと即修正か?) 漫画の帯の「三浦しをん」つながりで、NHKで放送されたドラマ見ました。(この前の「仮想儀礼」が面白かった流れもあり) 辞書

本の感想 「みんなのねがいでつくる学校」 奈良教育大学付属小学校編

先生方がいかに子供の「ねがい」に応えられるか、考えて、考えた授業をされている実践とその時の先生の思いがまとめられている本です。 印象に残ったフレーズは 鉄棒が苦手な子供の気持ちはとてもよくわかるので、「苦手」だと正直最初には主体的な態度も取れないと思いますし、最初から「うまくなりたい」という気持ちには向かいにくいかなと、思います。 紹介されていた実践では、苦手な子供は確かに最初は嫌々。でも、ステップを刻むんだ取組にする。各ステップで子供たちがどうやっているか「話す」「聞

本の感想 「6カ国転校生 ナージャの発見」キリーロバ・ナージャ

中学校の司書の先生がおすすめしてくれたので、図書館で借りて読んでみました。 当時ソ連(ロシア)生まれの女の子が、日本、イギリス、アメリカ、カナダ、フランスの学校へ転校して気づいた各国の教え方の違いを紹介してくれている本です。 全部、面白かったですが、記憶に残ったのが、席の配置とテスト。 席の配置 日本、ロシアは、黒板の方を見て座って、先生の話を聞く。 イギリスは、日本の給食の班のような座り方をして、子ども同士で話し合いをしたり、教え合いをする。 フランスは、口の字

本の感想 「技術書」の読書術 IPSIRON 増井敏克

「技術書」が読めるとかっこいいなぁということで読んでみました。 印象に残ったのは(実践できるかは別として) とにかく、1度読み切る 読み始めた日と読了日を記録しておく 再読に発見あり 読んで理解できなかった本は、「その当時(読み始めた日)」の時点では難しかったかもしれないけれど、時が過ぎた後(その間にも読書や実践を重ねていたならば)、簡単に読めるようになっていることもあるよ、と、エンジニアから出たお言葉とは思えぬ、励ましの言葉も印象に残りました。(偏見か… -_-;

本の感想 「とんこつQ&A」 今村夏子

アメトーク読書芸人2023で紹介されていたので読んでみました。 4月にテレビを見ている最中に図書館で予約して、順番が来たのが7月。予約した経緯もすっかり忘れてましたが、読んでよかった! ちょっと変な登場人物の心の中の独り言を聞いている感じで、何かの正しさにやられそうになっている時とか、焦っている時に読むと気分転換になりそうな本でした。 とんこつQ&A コミュニュケーションが苦手な今川さんがある中華料理屋で働く話。大将も小学生の坊ちゃんもすごくおおらかで今川さんがいっくら

本の感想 「ディープフェイク ニセ情報の拡散者たち」 ニーナ・シック (著), 片山 美佳子 (翻訳)

インターネットなどで情報を収集するときに、「間違えた」情報をつかみたくない…という思いがあります。でも、どうしたらいいのかなぁということで、新聞で紹介されていた「ディープフェイク ニセ情報の拡散者たち」を読んでみました。 世界中で起きている事件の背景が紹介されているので(知らないと自分も巻き込まれて危険だよ!と)、人に話したくなる内容の本でした。 ニセ動画が簡単につくれるようになっている 「ディープフェイク」は、AIによって、顔の差し替えなどを行った動画。技術の進歩によ

本の感想 「そして、星の輝く夜がくる」 真山仁

東北旅行に行ったときに、星空の話を聞きました。そのことを思い出すタイトルだったので、読んでみました。 東日本の震災、阪神淡路の地震で起きたこと、大人が感じていたこと、子供が感じていたことを物語通じて教えてもらえた感じがしました。 主人公は小学校の先生。神戸で働いていたけれど、震災をきっかけに東北に異動希望を出して東北の小学校に赴任してきました。静かな子供達、「わがんね新聞」の発行で抗議する子供、盛り上がる子供、困惑する大人、見守ってくれる上司などなど1つの出来事に対しても

本の感想 「フェイクニュースの生態系」 藤代裕之編著

「フェイクニュースの生態系 (青弓社ライブラリー)」が日経新聞で紹介されていたので、読んでみました。 「はじめに」で、すでに「ほとんどの人にフェイクニュースは見抜けない」と宣言されています。私は大丈夫だと思ったのに…(いや、最初から自信がないから、こういう本読んでます)。でも、逆に免罪符をもらった気も…。(いや、そういうわけでないですね…) フェイクニュース1つ1つへの対処方法というよりは、そもそもニュースが世の中で流れていく中で、どうしてフェイクが含まれていくのかを理解

本の感想 「GIFTED(ギフテッド)」 藤野恵美

発達障害に関係する小説とのことで読んでみました。 T大卒の独身女性、凛子ちゃんが主人公。その姪っ子が中学受験に挑んでいくお話。主人公の妹と有名私立大医学部卒夫の間に生まれた子供(姪っ子)はちょっとずれていて、多分ギフテッド。なかなか学校も塾もうまくいかないので、凛子ちゃんが家庭教師をすることに。 T大を卒業したけれど、短大卒の妹の暮らしの方が充実しているように見えて、自分の人生に疑問を感じたり、有名私立大学卒業して子供も3人いて医者をしている義理の弟はT大卒義理姉にコンプ

本の感想 「10才から知っておきたい マンガでわかる!はじめてのSDGs図鑑」

https://amzn.to/3nicfJC 各目標に対してマンガ、クイズ、事例、めざすこと、自分たちができること、さらに「調べてみよう」コーナーがあるので、これから調べてみたい!&取り組んでみたい!思う人には良い本だと思いました。 「SDGsの木」の紹介など、いろいろなデータの出典がありました。この本に載っていた情報を辿って、環境庁で下記の表を見つけることができました。このような感じで、本に載っていない新しい情報や、編集しなおした情報(元データは同じでも、表現が違うお