SFの巨匠レムさんが翻訳、再販を禁じていた作品「マゼラン雲」
<SF(101歩目)>
なぜ?外国語への翻訳や、国内での再販を禁じたのか??
これはレムさんの社会主義への幻想が無くなったからだと思います。その意味で金字塔的なレムさんのお宝作品です。
マゼラン雲(スタニスワフ・レム・コレクション)
スタニスワフ・レム (著), 後藤正子 (翻訳)
国書刊行会
「101歩目」はSF界の巨匠スタニスワフ・レムさんの70年近く前に書かれていますが、いわゆる「ディストピア」ではなく社会主義を信じた「ユートピア作品」になっています。
レムさんが禁じたことが理解できる作品ですが、レムさんはおそらく「悔やまれた」と思いますが、SFに限らず多くの芸術家は「社会主義」「共産主義」の幻想に強く影響された時期であり、仕方なかったと私には感じました。
逆にこの「大作」を描く原動力が「社会主義」という「ユートピア」であったことは、これから未来も残した方がいいと思いました。
すごく長編ですが、極めて読みやすい作品であり、「社会主義」への幻滅なければ率直に言うと「読みやすい」が故に、レムさんの代表作の一つになっていたと思う。
また、レムさんのファンならば本編以上に素晴らしい巻末の3氏による解説が優れていると思いました。
いわゆる、レム論です。
遥かなる旅(イェジイ・ヤジェンプスキ)
訳者あとがき(後藤正子)
解説 ユートピアの夢の幻惑と過誤(沼野充義)
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