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SFの一つの極地、ハネネズミ「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」

<SF(201歩目)>
石黒達昌さんの究極のハナネズミの詰め合わせ。没頭できる作品です。

平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,
石黒 達昌 (著)
アドレナライズ

「201歩目」は、石黒 逹昌さんの「異常論文」的な濃いSF作品。
4篇の短篇ですが、濃さは四冊分。

石黒さんのきわめてユニークなスタイル。私は中毒になりました。素晴らしい。

「平成3年5月2日,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに,」
まさに究極のサイエンスフィクション。そして完全版とされている。
短く編集された「日本SFの臨界点 石黒達昌 冬至草/雪女」から入ったのですが、この完全版は素晴らしい。

明寺伸彦博士は亡くなってしまうのですが、架空生物で明寺伸彦博士が登場する作品をもっと読みたい。最後まで研ぎ澄まされた文体が光り、短く編集された方でも感動したが、完全版はもっと素晴らしい。
マニアックなファンが石黒さんの作品に集まるのがわかります。
私もファンとして語りたいと感じる作品です。

「新化」「新化 Part1」「新化 Part2」
架空生物のハネネズミ、没頭できる生物です。
石黒さんの作品のハネネズミのシリーズは、一つのハネネズミ世界を形成している。
この作品は、SFとして、そして哲学的にも、科学への取り組みについても、とても面白い題材です。

私には、「リングワールド ラリー・ニーヴン」に出遭った時に没頭した魅力あふれる架空世界の感覚。
同じ様に、石黒さんの架空生物は、脳裏に残る興味深い世界。
いないはずの「ハネネズミ」がいるような。そして、人類にいろいろなことを学ばせる。

とてつもなく、面白い世界を提供してくれた。
なんか、「ハネネズミ」「カミラ蜂」以外にも、面白い世界観をもっと提供してもらいたい。

そして、この手法でもっと作品が読みたいと痛切に感じた作品です。

#SF小説が好き #わたしの本棚 #平成3年5月2日 ,後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士,並びに, #石黒達昌 #アドレナライズ #新化 #SF #SF #異常論文

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