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憎しみから生まれるものは憎しみなのだが「11日間」

<文学(162歩目)>
テロとの戦いに従軍する息子を待つ母の物語。

11日間
リー カーペンター (著), Lea Carpenter (著), 高山 真由美 (翻訳)
早川書房

「162歩目」は、リー カー・ペンターさんの同時多発テロ以降のテロとの戦いに埋没していくアメリカの軍に従事する家族の作品。

どの戦争が、ひどいとかはなく、戦争そのものがひどいとは思う。
しかし、特に「戦争」ではなく、「戦闘」で解決しようとする作戦に従事される軍人は、様々な国際法の法規は関係なくなる。

シールズ隊員として、戦争状態ではない地域での作戦に従事する息子を持つ母親の気持ちがシンプルな文体の中で心を突いてくる。

今もなくならないが、戦争に係わるとはどういうことなのかを考えさせてくれる作品で、待つ家族の心を描く良作でした。

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