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まさに癖になる面白さ「眠らぬ人: ワグナー教授の発明」

<SF(196歩目)>
アレクサンドル・ロマノヴィチ・ベリャーエフさんのSF作品は、「教授」のキャラが立っている。この作品ではワグナー教授が面白すぎ。

眠らぬ人: ワグナー教授の発明
アレクサンドル・ロマノヴィチ・ベリャーエフ (著), 田中 隆 (翻訳)
未知谷

「196歩目」は、アレクサンドル・ロマノヴィチ・ベリャーエフさんの奇想天外な作品で、今時珍しいので引き込まれます。

アレクサンドル・ロマノヴィチ・ベリャーエフさんの作品ではこちらもおススメです。

ワグナー教授最強「アフリカの事件簿: ワグナー教授の発明」

旧ソ連からの正統派SF「ドウエル教授の首」

ワグナー教授は、「アフリカの事件簿 未知谷」以来でしたが、今回もぶっ飛んでいました。いわゆる、飛び方が「怖い」タイプではなく、「真剣さ」が笑いにつながる飛び方です。

今回、ワグナー教授はなんと人生のムダと言われる「睡眠時間」に切り込む。人生の1/3を無駄にしていることが癪にさわって究極の研究を進めていく。

まさにマッドサイエンティスト(笑)の極地ですね。
※でも、ヤバいマッドサイエンティストではなく、不思議な倫理観もある。(笑)

「睡眠時間」を不要にしながら、右脳と左脳の潜在的な能力を引き出すために、別々に動かし、両目・両手を別々に動かしていく。そして、更なるマッドサイエンティスト(笑)ぶりを発揮して「疲労をとる、解毒剤」まで開発です。究極の目標は「人類の生産能力を6倍」にする目標に一心不乱に取り組むワグナー教授。

おそらく人類史上で究極のマッドサイエンティストですね。(笑)

ここまででも、古典SF作品の世界でリーダビリティがとても良い。
面白さが抜群です。

そして、株式会社エネルギヤの登場以降は、色々と不穏なことが。。。

100年前の作品とは思えない、「面白さ」あり。
当時のソ連の体制においては、批評家から荒唐無稽・非科学的だとされ良い扱いは受けなかったそうです。しかし、2020年代感覚で見ると率直に作品の組み立て方は参考になる。戦中の1942年に亡くなっていて、戦後の世界を見ることはかなわなかった。でも、切り口は人類普遍のテーマなので、100年たってもユニークな作品だと思います。

こんな作品を読めるようにしていただき、未知谷さん、ありがとうございます!!

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