マガジンのカバー画像

ヨーロッパ的な本

120
私の主観なのですが、ヨーロッパ的な本を集めました。
運営しているクリエイター

#わたしの本棚

予想を完全に覆す結末に衝撃を受ける「NSA」

<SF(7歩目)> 予定調和型のアメリカ・日本的でなく、ヨーロッパ的な結末に衝撃を受ける…

18

「顔なし」になって初めて理解できる「死んでから俺にはいろんなことがあった」

<文学(194歩目)> 社会から「疎外」された人たちの感じかたを理解するすべに。 死んで…

9

ヤスミナ・カドラさんの世界を理解するために「部族の誇り」

<文学(192歩目)> ヤスミナ・カドラさんの世界を理解する道しるべになる作品2。マグレ…

7

ヤスミナ・カドラさんの世界を理解するために「移民の記憶: マグレブの遺産」

<文学(191歩目)> ヤスミナ・カドラさんの世界を理解する道しるべになる作品。戦後フラ…

15

サンティアゴ巡礼のために「サンティアゴへの回り道」

<文学(189歩目)> とても素晴らしいサンチャゴ巡礼の旅行記。目に浮かびます。 サンテ…

読書ノーツ
13日前
11

フィリップ・K・ディックさんの『高い城の男』以上に強烈「鉤十字の夜」

<文学(188歩目)> この作品は、フィリップ・K・ディックさんの『高い城の男』と同じく、…

読書ノーツ
2週間前
7

子どもにかかわる現代の寓話「きらめく共和国」

<文学(178歩目)> ちょっと他にはない現代の寓話で「文体」で、読んでいるうちに引き込まれる。驚きの作品です。 きらめく共和国 アンドレス・バルバ (著), 宇野 和美 (翻訳) 東京創元社 「178歩目」は、スペインのアンドレス・バルバさんの明るくかわいらしいカバーのイメージと異なり、考えさせられる作品。 最初は「ハーメルンの笛吹き男」みたいな作品なのかな?と思いました。 明るく、かわいらしいカバーが何を意味しているのか?中盤まで読み取れなかった。 実話か?寓話

フランスの他にはないすごい才能「夜、すべての血は黒い」

<文学(177歩目)> ちょっと他にはない「文体」で、読んでいるうちに引き込まれる。驚き…

読書ノーツ
1か月前
26

独裁者が認知症を患ったら?「ウラジーミルPの老年時代」

<文学(175歩目)> とても笑える。そしてとても興味深い。でも、想像を広げていくともの…

読書ノーツ
1か月前
19

五感を突く山の生活「狼の幸せ」

<文学(174歩目)> 「人生やり直し山岳小説」として、読後に「山の匂い」を感じる作品で…

読書ノーツ
1か月前
9

ムッソリーニの時代を学びたくなる「マルナータ 不幸を呼ぶ子」

<文学(172歩目)> ファシストが政権を担っていたイタリアでのファシズムへの抵抗。 マ…

読書ノーツ
1か月前
21

女性作家による、フランスを見つめたモノクロームの作品「砂漠が街に入りこんだ日」

<文学(170歩目)> 美しい作品で、彩が描かれているが、グカ・ハンさんの置かれた環境か…

読書ノーツ
1か月前
21

法廷劇から安楽死問題を考える「神」

<文学(165歩目)> 倫理学上の問題である「安楽死」を深く考えてみる。 神 フェルディナ…

読書ノーツ
2か月前
22

究極の“透明性”って大変です「透明都市」

<SF(160歩目)> SNS等々で問題になる個人情報保護の問題。隠すものではなく、まさに「透明」に見せるものになったら。 透明都市 リリア・アセンヌ (著), 齋藤 可津子 (翻訳) 早川書房 「160歩目」は、フランスのリリア・アセンヌさんの意欲的な作品。 テーマは、「隠すもの」を皆が「公開するもの」にしたフランスの「新革命」の世界。 ただ、大きなテーマに隠れているものは、人間の本質だと思う。 誰もが「犯罪の被害者」になりたくない。その予防の一環での大きな「革命」