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構造化の威力

こんにちは。「共学共伝の会」の石原です。

皆さんは「構造化」についてはご存じですよね。ロジカルシンキングを学んだ時に出てきた記憶がありますし、内容や有効性についてはある程度知っている気になっていました。
しかし、実際の仕事の中でどの程度使えていますか?手足のように使うことは出来ますか?

残念ながら私は未だにうまく使うことが出来ません(T_T)
知識として知っているのに!
有用性もわかったいるのに!
使うべきところを間違えたり、使い方を間違えたりと試行錯誤しています。

しろまるさん「69.審美眼の磨き方」に書いてあった、「審美眼を磨くには、むしろ「美しくないと感じたものから、どれだけ教訓を搾り取れるか」が肝だ」という言葉が頭から離れない。

自分の失敗をしっかり分析して次に生かせってことですよね!

と言うわけで、
自分の失敗事例と同僚の華麗なる構造化思考の対比から、
うまく使うためのポイントを考えてみたいと思います。

構造化思考で問題解決

問題発生

先日、会社での出来事です。
上司から至急の案件ということで、現場で発生している問題点Aについての対策をすぐにまとめて報告せよと朝一で指示が来ました。
よっぽどの急ぎ案件だったのでしょう。部署の中で、その分野である程度の知見がある人を集めて、すぐに対策案を練るように特急案件でした。
しかし、運悪くその時に動けるメンバーは私と同僚Xさんの二人だけでした。

アプローチの違い

私は問題点Aを起点に取れそうな対応策を考えることを着手しました。問題点Aについてはある程度知っていたので、要因に分けて、2・3この対策案を考えていました。
しかし、いずれの対策案も効果が疑われるもので、良い提案とは言い難いものでした。
すぐに行き詰った私は、同僚Xに対応策をどうするかの相談をしに行きました。
そこで言われた一言:「じゃ、状況を構造化してみようか」

彼の目からは、問題点Aは根本的に要求されている問題では無いと感じたみたいです。
「これってさ、一番達成したい事って何だと思う?」と言いながら、下のような絵をすらすらと描いていきました。

図1:構造化したときの図

もともと伝えられていた「問題点A」は対策➀ー2-1を実施するためにどうすればいいか?それについての問題点とその解決策を提案しろというものでした。

同僚Xが作った回答は、本当に解決したい事を起点に、何ができるのかを掘り起こす作業を行いました。その結果として、今回の問題点Aとは別の方策を提案➀とサブ候補を提案し、将来実施すべき対策のおまけつきです。

私一人で考えたときは、出されたお題「問題点Aについての対策をすぐにまとめよ」に対して「有効な手が無いので、すぐの解決は無理です」 と言いたい状況でした。
一方、同僚Xと案を考えたときは、「そもそも対策➀ー2-1(=問題点A)は有効な対策ではないので、他の対策案を提案します。」となり、建設的な意見の提案することが出来ました。

対策➀ー2-1は実施の難易度が高く「問題」として捉えられていましたので、本当に解決したいことに対して別の方法でアプローチすればよかったのです。

どうしてこんなに差が出たのか

私と同僚Xでどうしてこんなに差が出たのか?
私   :問題点Aを出発点に考え始めた。
同僚X:真の原因・達成したい点を探した。

「考えるときの出発点をどこにするか」について意識を持っているか が、ポイントになるかと思います。
私の行動を上記のように文字として起こしてみると下記の反省点が上がってきます。
・緊急の状況に流されて、今ある問題点に飛びついいた。
・提示されている問題点にこだわった(=縛られた)
・それって無理だよねと最初からあきらめていた。

構造化思考をうまく使える人はすごい破壊力があるなと実感しました。問題解決能力を格段に上げることが出来るのだと改めて思いました。

身近にある事例

構造化出来たらよかったのにねと感じた身近な事例です。

・「お客の真のニーズ」をとらえる。(私がお客の立場です)
先日、家具屋さんに机回りをすっきりさせるためのアイテムを探しに行きました。
サブディスプレイが机の上に鎮座していたり、本や書類で机の上が散らかるので、机のサイズを大きくするような、「今の机と同じ高さで、細長いサイズの机」を探しに行きました。
上記の要望と特徴の要望を店員さんに相談したところ、「そんなものはありませんね…。」と困り顔で即否定…。

確かに「今の机と同じ高さで、細長いサイズの机」なんてものは店内を探してもありません。店員さんが言ってんだから当たり前だけど…。

そこで、自分が達成したいことを整理しました。
・机の上のサブディスプレイを置くスペースが欲しい
・机の上に置いている本や書類を机の上から片づけたい
・座ったまま、手の届く範囲でそれらを置きたい
⇒机の後ろに「背の低め本棚」があったら、本棚の上にサブディスプレイを移動させればいいし、机の上のものは片付くじゃん!

ってことで、「背の低めの本棚」を探したところ、良いものがあったので、買って帰りました。

この事例では、
・家具に詳しくないお客は適切な商品を要望できない
⇒本当に達成したいことはお客の中にあるけど、それが何かなのかをうまく伝えることが出来ない
・本当に達成したいことを掘り出すことが出来れば、それにマッチした商品を探し出すことが出来る。

まさしく、図1のように要望点⇒「本当に達成したい点は何か」に視点をずらしていたらうまくできた事例だと思います。

余談

時系列的には「家具屋さんの話」の方が「仕事場でのエピソード」よりも先です…。
私生活で構造化思考に近いことを経験しているのに、仕事にそれが生かせないとは…。なんとも情けないです(T_T)

文字として書き出すことで、深く反省して、同じ失敗をしないように心がけていきたいと思いました。
日々練習!

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