詩「フォークダンスを私と」
音楽が停止したのと同時に
私の小さな世界も崩壊した
運動場の砂が舞う
私は小さく唇を噛み締めた
敢えて後ろは振り返らなかった
あなたの表情は見えなかった
ただ
青春の温もりが欲しかった
昔から
運命は
私に微笑んではくれないね
紙飛行機を綺麗に折っても
一度も窓から飛ばした事はないんだ
そっと
机の引き出しの奥にしまっただけ
運動場のオブジェは
深夜には動き出さなかった
その場所に
私の心も一緒に張り付いていた
卒業する前に
私の気持ちを伝えるから
あの日
フォークダンスを踊れなくて
悔しかったのは
私だけだったのか
教えて下さい…
砂埃舞う香るグラウンド
あなたと手を取り踊りたい
目と目を合わせ
少し微笑み
2人の時間が加速する
踊るのが下手でも
回すのが苦手でも
いつもと違う時間を
私はあなたと過ごしたい
いついつまでも
あなたと二人
楽しい時間を過ごしたい
あなたの笑顔
僕の宝石
それは今でも変わらない
音楽が停止する
僕の手は震える
あの時出来なかった事を…
私はあなたと踊りたい
誰よりも真面目で
誰よりも真剣で
そんなあなただからこそ
私はあなたを選んだよ
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