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詩「黄昏の中で」


人生の途中に
塞ぎ込んで閉め切った空気を開放する
頭の中を新鮮な気で満たす
脳の中心に
黄色の輝きや橙色だいだいいろの温かさが落ちてくる
(いつも とりこぼしているだけ。気付けていないだけ。)
人は この惑星で たった一人では生きてはいけない

街は黄昏の中に在る
光の強さだけで
我武者羅に突き進んでいく時は終わった

満たされない溜め息や
脳内の片隅から
どこうとしない小さなイライラや
少しずつ動かなくなる関節や
圧迫して逃れられない痛い圧や
煙っている苦すぎるモヤモヤが
粒子の端に形成されていくのを見た
人生の途中に降り注ぐ陽の在り方を見た

足や手が空回る
側から見たら滑稽な形かもしれない
それでも
霞んでいく両目を見開いては
手摺りを固く掴んで
静かに傾いていく黄昏を凝視した
冷たい空気が混ざり込む街の中で

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