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詩「隙間」


或る日
私の不用意で
歪んだ心に隙間ができた
鋭い目玉がギョロギョロ覗く
黒い手達が
私の核に
手を伸ばす

一度
歪んでしまった心の扉は
なかなか閉まらない
(私は騎士には頼らない。でこぼこした自分の指でペンをとる。)

白い紙に聖なる言葉を書き連ね
音が弾けて踊り出す
夜になると一斉に駆け出し
夜空を彩る星となる
黒い景色に光る点は
私を守る盾となる

長い年月の中で
書き記した言葉達が
私の芯となり
独自が築きあげた礎の上に
私は立っている

年々
隙間から覗く目が優しくなってきて
先日
私は遂に黒い手達と握手をした

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