詩「エスケイプ」
体の細胞が老化を始めた頃
思春期でもないのに
弱冠 捨て身のエスケイプ
逃げ切れるはずも無いのに
窓から見た景色は光が差して
恥ずかしさを含んでた
あなたは私を否定しないと気が済まない
何もかもを無視して
心の引き出しを開けっぱなしにされる
原稿用紙に黒いインクが滲んでた
あなたは私の歴史を汚した
書かれた文字は読解不能となった
一夏の微かな思い出が黒に侵食された
私は部屋の扉を閉めた
ここには来れるはずないでしょう
私が欠けた事をあなたは自覚してるから
反抗期も無く過ごしたあの日々が
無駄な時間だったのでしょうか?
ユートーセーもどきは大人になって
予測不能な感情に振り回される
(夏の隙間に飛沫をあげて飛び込んだ。)
きっと
大切なページを飛ばしすぎた罰だね