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詩「朽ちる」



身体中の水分が搾り取られて
カスになって
そこら辺にバラバラと散らばっている
ゆるやかで
消えていきそうな
人工的な風に舞う

静かに茶色くなって
萎んで行く夏の終わり

「また 暫くの間 お別れだね。」

私は麦わら帽子をタンスの中にしまって
剥き出しになった傷んだ肌をそのままに
長引き過ぎた夏を送った

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