詩「ラムネ」
瓶は氷水の中に沈んでいた
冷たい水を纏って こちらを見ていた
夏に激しいものを求めるのは
毎年のことなのです
画用紙に描いた入道雲が私を見下ろす
小さい手で何度も栓になっているビー玉を動かそうとしても出来ないのです
ありったけの力を込めて
この夏を越えようとする虫の様に
私はなきました
少しばかり声を出して
ひょいっと大きな手で
あっという間に
栓を動かしてくれたのは
昨年の夏のことでした
瓶は氷水の中に沈んでいた
冷たい水を纏って こちらを見ていた
夏に激しいものを求めるのは
毎年のことなのです
画用紙に描いた入道雲が私を見下ろす
小さい手で何度も栓になっているビー玉を動かそうとしても出来ないのです
ありったけの力を込めて
この夏を越えようとする虫の様に
私はなきました
少しばかり声を出して
ひょいっと大きな手で
あっという間に
栓を動かしてくれたのは
昨年の夏のことでした