【セミナー振り返り】消費者インサイトを深く理解するためのChatGPT活用法!
2023/9/14(木)、Chat GPTを代表とする生成AIのマーケティングリサーチ活用をテーマにエクサウィザーズとシナジーマーケティングで開催しました。
正直、2〜30人来てくだされば良いかなと思っていましたが、当日、なんと60名以上の方が足を運んでくださいました!
場所は大阪・京橋にあるQUINTBRIDGEのオープンスペース。共創施設であるQUINTBRIDGEは申込者だけでなく、その場にいらっしゃる方はどなたでも聞ける環境です。セミナーが始まるとセミナースペース周辺でお仕事されていた方も手を止めて聞いてくださったり、わざわざスライドが見える場所に移動してくださった方も多くいらっしゃり、とても注目していただけました。
この記事では、Chat GPTのセミナーを開催して私が感じたことや感想としていただいたことをまとめてたいと思います。
全体のセミナーの流れをお知りになりたい方は、弊社広報が良い感じにまとめてくれていますので、以下をご覧ください。
セミナーを終えて感じたこと
今回のセミナーでは、私が半年間研究した内容をコンテンツにまとめお話しました。それは、以下の2点です。
・顧客インサイトを深く理解するとは何を理解することなのか
・ChatGPTを始めとする生成AIは、どこまでそれに貢献できるのか
正直、お話する内容が参加するみなさまのお役に立つのか、かなり不安に感じていました。そんな私の不安をよそに、セミナー中は多くの方がメモをしたり、投影資料の撮影を随所でされており、この半年間は無駄ではなかったと安心しました。
お話した内容の中で、特にメモや撮影が多かったのは、以下の3点のポイントでした。
中庸な回答になりがちなアウトプットを突破するための考え方
人の「内面」ではなく、「体験」を知るためのプロンプト構成
上記2点を踏まえた問いかけによるアウトプット内容
それぞれ簡単に簡単に概略を説明します。
中庸な回答になりがちなアウトプットを突破するための考え方
いまいちな答えしか得られない状況を突破するには、「input-outoput Prompting」ではなく、「Tree of Thoughts」という方法がおすすめです、というお話をしました。
「Tree of Thoughts」は遠回りのように感じられますが、人間の思考と同じプロセスを辿り、対話をしながら答えを導き出していきます。
よくある「○○のためのプロンプト集」をつい使おうとしてしまいますが、この遠回りが「顧客理解」というテーマにはとても大事だという内容です。
人の「内面」ではなく、「体験」を知るためのプロンプト構成
ここでお話したのは「顧客理解」を進める際の落とし穴を回避するための考え方についてです。
これは、生成AIの活用に限った話ではありませんが、「顧客理解」をしようとすると顧客自体を突き詰めようとしてしまうケースが多いと思います。しかし、それでは個別の事情は理解できても、施策立案には繋がらない、ということを数多く経験してきました。では何を知るべきなのか。それは、顧客について聞くのではなく、その人の体験や状況を聞くことで施策立案に確実に繋がる「顧客理解」ができるという内容です。
ここについて詳しく知りたい方は今回一緒にセミナー登壇してくださったエクサウィザーズの安松さんが執筆された以下の記事が参考になるかと思います。
上記2点を踏まえた問いかけによるアウトプット内容
具体的にどんなプロンプトを投げかけると、より具体的で、かつ施策立案に繋がる顧客理解になるのかを実際にお見せしました。その際に、上記を踏まえたプロンプトで抽出したアウトプットと、よく流通しているプロンプトで抽出したアウトプットを比較しました。比較をすることでアウトプットされた情報の深さのコントラストをお見せすることができたと思います。
これらの情報は、おそらくみなさま自身の体験と照らし合わせやすかったので、気づきや共感があったのではないかと考えています。
上記のポイントをお話したあと、さらにインタビューを通して導き出したインサイトと、生成AIを活用しアウトプットしたインサイトを比較したお話をしました。
詳細は省きますが、「答え=インタビューの内容」に迫れたかをお見せし、「かなり類似する状態にできた」という結果をご紹介できました。
ここではかなり驚いた表情をされていた方が多く、とても印象に残りました。
今回、セミナーを聞いていただいたのは、生成AIについてまだ情報収集の段階だったり、知見を得るために参加してくださった方、生成AIはよくわからないけどマーケティングに使えそうだと感じている程度だとおっしゃる方々が多かったです。セミナー後「必要最小限の情報でここまでインタビューの内容に迫れるなんて驚きでした」「是非自社でも挑戦してみたくなりました」といったお声をいただいたので、良いお土産を提供できたのではないかと思っています。
ただ一方で、「可能性はより具体的に感じたけれど、社内で生成AIを活用するという段階にはいけていない」だったり、「なぜこのアウトプットが出るのか分からないのが不安だ」という声もいただきました。
まだまだ黎明期の技術で著作権等も含めたリスクが大きいのは事実です。サービスを提供する側としては、こういったリスクにどう向き合っていくかも重要な要素であることを、改めて認識できました。
実際に参加された方からいただいた声
今回のセミナーで危機感をもった
生成AIを利用して作った顧客像と実際のインタビュー結果の答え合わせ結果を見て、具体的な活動が見えて解像度が上がったという感想をいただきました。また、生成AIを使ったマーケティングに実際チャレンジしている企業があり、こんなに進んでいるのか!と危機感を持ってくださったとのことでした。
具体的な活用が進んでおり驚いた
自分の部署でどう使うかを考えるためにご参加いただいたご担当者さまは、なんとなく生成AIは検索に変わるものなのかと考えていたが、今回のセミナーに参加し生成AIを使ってもう具体的な活用をしていることに驚いたと言われていました。
自分たちももっと活用していかないと!
生成AIの事はあまり分からないけど、マーケティングリサーチや顧客理解に興味をもって足を運ばれたとのことでした。
セミナーの前半は難しくてメモばかりしていたが、生成AIとマーケティングとの掛け算でできることを実際に体感することができたとおっしゃっていただきました。自分たちももっと活かしていかないといけないと感じ、新しい刺激を受けて変えられた方もいらっしゃいました。
インサイトを理解するということがどういうことかが分かった!
今までは顧客がどんな人で、ニーズは何か、と主に考えていたが、それではないことが分かって良かった。
生成AIを使うことでここまで簡単に、かつ精度高くインサイトの仮説を抽出することができるのであれば、もっと顧客理解に注力していけそうに感じた。
さいごに
今回、このセミナーに足を運んでくださった方はQUINTBRIDGE会員さんや、Peatix(イベント管理ポータル)に登録していて自主的に見つけてくださった方が大半を締めていました。これには、大変驚きました。
何よりも、普段、弊社へお問合せをいただくような企業さまとは異なる業種や事業フェーズのお客様とお話させていただく機会にも恵まれたことがありがたかったです。
そして実は、今回のセミナーでは私が企画しているサービスのモニター募集を裏目的として据えていました。興味を持ってくださる方がお1人でもいらっしゃれば…と思っていたのですが、セミナー後は多くの方からモニターに参加したいご意向をいただくことができ、本当にありがたい機会でした。
セミナーに参加いただいた方々との会話を通して、やはりマーケティング業務において「顧客理解」は永遠のテーマでありつつも、最適で手ごろな解決策がまだないということを再確認できました。この「顧客理解」というテーマに対して、私たちは最新技術を活用しながらより良い解決策を提示できるようこれからもトライ&エラーを繰り返していきたいと思います。
みなさまにお披露目できる機会もそう遠くないと思いますので、お楽しみに!
この記事を読んでいただいている方の中でも、もしモニターに少しでもご興味あれば、現在は無料で対応中ですので遠慮なくお問い合わせください!
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