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カレーを作る前に考えること

ナマステー! カリー大福です。

さて、前回まで5回にわたって、カレーを作る上での基本についてお話しさせていただきました。カレー好きの方だと、もうそんなの知っとるわい! なーんて言われてしまうかもしれないですが、これからカレーを作ってみたいな、と思っている方はぜひ参考にしていただければ幸いです(マガジンにまとめてみましたので、需要があれば是非是非)。

ありがたいことにまだ初めてから1週間ほどなのですが、フォローいただいたり記事をマガジンに入れていただいたり。本当に嬉しくて、どこかで実際にnoteをやっている方がいたらお会いしたいなと思う今日この頃です。

今回は、カレーを作るにあたって私がどんなことを考えているのか、自分自身の振り返りも兼ねて少し文を連ねてみたいと思います。

🍛

最初は全部誰かの真似っこから始まった

これは何事もそうなのかと思っていますが、何か新しいことを始める時に上達する道って、誰かもうすでに上手い人のフリを見て真似ることから始めるのが一番手っ取り早い気がします。

例えば、音楽。私の友人はギターをやっているのですが、普段どんなふうに練習しているかというと、YouTubeを見てるというんですよね。昔は教本などからしか学ぶことができなかったけれど、今は動画でたくさんの人たちが秀逸な動画をあげているので非常に助かっている、と言っていました。

まあそんなわけで、いつかカレー作りの場を動画にしたいなという密かな野望はありつつも、それでも私自身は圧倒的な紙派でございますので、基本は自分で買ったレシピ本を頼りにあーでもないこーでもないと最初はずっと作り続けていました。

そして、一番初めに買った本といえば、こちら。前にも紹介した覚えがありますが、とにかく全てのレシピを作り続けました。そうすると、なんとなくああ、カレー作りの最初の部分って大体似ているんだな、とか共通点が見えてきます。

そしてそれから他のカレーレシピの本も買って実際に自分で作っていくうちに料理人の間にも微妙に違いがあるのがわかります。例えば、上記本では基本的に生姜とニンニクは油を入れた後にすぐに投入するのですが、レシピ本によってはすりおろして水に入れたものを後から投入したりするケースもあります。

いつ、どの具材を入れるのかそのタイミングについては、料理人の人たちにとっても経験とそれに裏付けされた理由があるからで、それを改めて自分自身で考えてみるのも面白い作業です(自分の中では、ニンニクと生姜を最初に入れるときはどちらかというと原型が残っている=刻んだものをそのまま入れて油に香りを移す、すりおろしを水に入れた場合は全体に馴染ませたいなどの理由があるのでは、と思っています)

したがって、レシピ本を作るまでにカレーを極めた人たちは、その工程の一つ一つに明快な理由があって、なぜそのタイミングで……ということがわかっているように思うのです。この筆者の意図を追いかけていくのも面白いです。

またスパイスを調合する際も、作り立ての時は無難なものを入れがちですが、だんだん作っていると物足りなくなってきます。そんな時は先人たちの知恵を拝借して、まずは型を知ります。そこから足し算して引き算して、考えていくのがまた面白いです。

あなたは今、どんな気分ですか?

そして、これもとても重要な心構えだと思っています。あなたは、今どんなカレーを食べたいのか? この自分の中での考えを具体化することによって──少なくとも自分一人で食べる分には、なお美味しいカレーができると思いっています。

これもまた、他の物事にも通ずる話ですよね。相手がいるのであれば、文章一つ書くにしても、それが果たしてどんな人にどんな想いになって欲しいのか、ということが重要になってきます。私が今回アカウントを作った背景も、できることなら今までカレーの魅力を知らなかった人にカレーの魅力をもっと知ってほしい! という思いで始めたことがきっかけとなっています。

ちょっと脱線しましたが、また自分視点で考えた時に、今自分がどんな気分であるのか、ということを自問自答するのが出発点ですかね。

例えば、最近は暑いし仕事が忙しすぎるから元気が出る食材を使おうとか、あとはいつも自分が作るものは地味な色のものが多いから、ちょっと派手なものにしようかな 笑 とか。カレーの魅力の一つは、基本どんな食材を使っても、カレー味になるし、アレンジが効くということだと思うんですよね。あくまでカレーがカレーたる所以は、香りが大きいところですので。

私が普段カレーを作る時には、自分の気分に沿って幾つかの観点からどのようなカレーを作るかをイメージするようにしています。

Example1:今日、嫌なことがあったヨゥ

これ、みなさんも経験があるんではないでしょうか。

いつもはしないミスをして上司に怒られたりとか、お客さんとの商談がうまくいかなかったとか、パートナーと喧嘩してしまったりとか。私も割としょっちゅうあるのですが(しょっちゅうあるんかーい!)、そんな時私の場合はひたすら辛くくてガッツリニンニクの効いた物が食べたくなります。

そんな時には、その願望を起点にして食材やスパイスなどもそろえます。

色 :とにかく自分の気持ちを形にしたいから真っ赤にしよう!
香り:華やかさはいらん。泥臭い感じがいいよ!
辛さ:辛さで口の中をヒーハーさせて嫌なこと忘れたい!

とまあ、こんな感じで浮かんだところで、スパイスと食材は何にするかぼんやり形が決まってくるわけです。色を赤にしたいのであれば、スパイスはもちろんチリペッパー。つまり、赤唐辛子ですね。そしてより赤を強調したいのであれば、トマトをふんだんに使います。ターメリックを使うと、色が濁るためいつもより使うのを抑えます。

泥臭い味わいということであれば、多少ともこってりした感じが良いのかな? というわけで、スパイスはコリアンダーではなくクミンを使います。そして、入れるメインの食材はチキンか他の肉でしょうか。

辛さはチリペッパーを入れれば解決。という感じで、これをChatGPTに入力すれば、より良い返事が返ってきそうですね。

Exapmle2:おめでたい日だから、華やかにしたい

はい、これはまた先ほどとは反対ですよね。場合によってはその日飲むお酒とのペアリングを考えても良いかもしれません。なんとはなしに白ワインを飲みながらゆっくりパートナーと話をしたい、という場合もあります。

そうすると、カレーも自然とそれほど主張が激しくないものが良いわけです。

色 :派手じゃなくていい。落ち着いた色がいいな。
香り:おめでたい日なので、少し爽やかな感じにしたい。
辛さ:ダラダラ汗かきたくないから、辛さ抑えめで。

とまあこんな感じであれば、ちょっと上品にカレーを作ります。私であれば、白ワインとペアリングさせるのであれば、白身魚やホタテなどを食材として選びます。

そして香りの点も、なかなか重視する必要があります。ガッツリカレーというよりかは、例えば最初カルダモン(スパイスの女王と呼ばれ、華があります)をテンパリング(油に燻らせる行為)してから、玉ねぎを入れ、ニンニクや生姜のすりおろしを入れます。

落ち着いた色、ということであれば少しトマトを少なめにします。白を基調とするべく、最後豆乳などを入れます。ハーブを使っても良いかもしれません。なお、この時辛さ控えめにするのであれば、チリペッパーの代わりにパプリカを入れます。

とまあ、こんな感じで自分の気分に合わせてカレーを作っていきます。冷蔵庫の中にあるありもので何ができるかを考えていいかもしれませんね。最初は誰かの真似から始まり、ある程度組み合わせが浮かぶようになったら自分の気分に合わせて、それから今ある食材から考えて…というステップが、カレーを作る上での楽しみにつながっていると私の経験から、今回はお話しさせていただきました。

お忙しい中、記事を読んでいただきありがとうございます。

それではフィルミレンゲ!(またお会いしましょう)

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