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別冊 MUSIC LIFE 80's

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about 80's Music... ファントマ、ミュートマ、SONY MUSIC TV、ベストヒットUSAで形成された“昭和40年男”のお気に入りから厳選した記事などをひとま…
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記事一覧

1984.11 バンド・エイドをめぐる思い出と小ネタ

1984年秋 私が洋楽に本格的にハマり出したのが84年。初めてのLPがワム!の「メイク・イット・ビッグ」でした。その頃はデュラン・デュラン、カルチャー・クラブ、スパンダー・バレエといったところがバリバリの第二次ブリティッシュ・インベイジョンの時期で、私もブリティッシュ系を聴きあさっていた頃だったので、イギリスのスターたちが無償でエチオピア飢餓救済のためのチャリティシングルを出すというニュースが入り、その発売を非常に楽しみにしておりました。 で、国内盤は出ず、直輸入盤に湯川れ

Bitter Sweet Memories

バリー・イーストモンド作詩、ビリー・オーシャンが歌うラブバラードの一部の訳詞である。 この歌詞はバリーの妻の友人の実話からインスパイアされたものだいう。 この話に心をうたれ作詩したのが「THERE'LL BE SAD SONGS(TO MAKE YOU CRY)」、そしてストーリーに出てくる特別な曲というのは同じくビリー・オーシャンの「SUDDENLY」(1985年リリース 全米、全英4位)だったという。 ♪THERE'LL BE SAD SONGS(TO MAKE YO

7インチ盤専門店雑記774「恋人たちのモメント」

えー、猫ジャケです。猫ジャケ特集の記事も書いてみたい気もしますが、全部写真を撮るかと思うと面倒臭いので遠慮しときます。ヘッダー写真はパティ・オースティンの1985年リリースのアルバム「恋人たちのモメント Gettin' Away With Murder」です。しっかりオビに書かれておりますね。「クインシー・ジョーンズの秘蔵娘 待望のクエスト第3弾」だそうです。昨日もサイ―ダ・ギャレットのところで書きましたが、クインシー・ジョーンズの秘蔵っ子と言われる人って何人くらいいるんでし

【名盤伝説】”TOTO / The Seventh One”

MASTER PIECE USロック・バンドTOTOの7枚目のアルバム『ザ・セヴンス・ワン』(1988)です。 TOTOデヴュー10年目、ヴォーカリストのジョセフ・ウィリアムスが加入して2作目のアルバムとなります。デヴィッド・ペイチ(key, Vo)、ジェフ・ポーカロ(Drs)、スティーヴ・ルカサー(G, Vo))のオリジナル・メンバーとマイク・ポーカロ(Bs)と、個人的には黄金期のライナップで『TOTO IV』に匹敵する充実のアルバムだと思っています。 アルバムトップを

偉大なる功績をたたえて

11月3日に亡くなったクインシー・ジョーンズの追悼企画として、英ガーディアン紙は「クインシー・ジョーンズの偉大なプロデュース作品10選」を、BBCは「クインシー・ジョーンズの偉大さを証明する10曲」を、米Varietyは「クインシー・ジョーンズの天才的な手腕が詰まった15曲」をそれぞれ発表しました。 ガーディアン:クインシー・ジョーンズの偉大なプロデュース作品 Thriller | Michael Jackson State Of Independence | Donna

【名盤伝説】”TOTO / Fahrenheit”

MASTER PIECE USロック・バンドTOTOの6枚目のアルバム『Fahrenheit』(1986)です。 アルバム『TOTO IV』(1982)の成功でバンドとしての地位を確かなものとしたTOTOでしたが、次作のレコーディング直後にオリジナル・ボーカリストの脱退というアクシデントに見舞われ、急遽加入した二代目ボーカリストもアルバム1枚限りでバンドを離れることとなり、短期間に三度ボーカリスト探しをしなければならなくなり、せっかくの上昇気運に水を差されてしまいます。

【名盤伝説】”TOTO / Isolation”

MASTER PIECE USの実力派ロック・バンドTOTOの5作目のアルバム『アイソレーション』(1984)です。 前作『TOTO IV (聖なる剣)』がメガ・ヒットし、次回作に多大な期待が寄せられる中で、前作録音直後にオリジナル・メンバーのベーシストのデヴィド・ハンゲイトが家庭の事情で脱退して、ポーカロ兄弟の次男のマイク・ポーカロが正式メンバーとして迎えられ、キーボードのスティーヴ・ポーカロと共に鉄壁の絆で結ばれたバンドとなったと思いきや、この新作録音中に同じくオリジナ

Just Good Friends

音楽界の重鎮であるプロデューサー・ミュージシャンのクインシー・ジョーンズが11月3日夜、ロサンゼルスの自宅で家族に囲まれながら息を引き取りました。 偉大な音楽家が、またひとりいなくなってしまったわけだが、そのクインシーがプロデュースした「BAD」は、マイケル・ジャクソンが一番好きな自分のアルバムだそうだ。その「BAD」からのヒット曲にまつわる話を。 1988年の「BAD」のコンサートツアーでイギリスを訪れた時、マイケル・ジャクソンは、ダイアナ妃に気を遣って「ダーティー・ダ

【名盤伝説】”TOTO / IV”

MASTER PIECE USロック・バンドTOTOの4枚目のアルバム『TOTO IV (聖なる剣)』(1982)です。 1978年にアルバム『TOTO』でデビューしたTOTO。デビュー作は順調なセールスを記録して上々の立ち上がりでしたが、その後バンドの音楽性を模索する中でレーベルからは厳しい評価を受けてしまいます。 メンバーはデビュー当時から変わらず、デヴィッド・ペイチ(Vo., Key)、ジェフ・ポーカロ(Drs)、スティーヴ・ルカサー(G., Vo)、デヴィッド・ハ

【名盤伝説】”Chicago / 18”

MASTER PIECE USブラス・ロックバンドの重鎮シカゴの1986年リリースのアルバム『18』です。 『16』で驚異的な復活劇を遂げたシカゴでしたが、その勢いでリリースした『17』の評判はぼちぼち、しかもその直後にバンドの看板のピータ・セテラが脱退してしまいます。理由は様々言われていますが、ツアー・スケジュールが体力的に負担となり、ソロ・アルバムを制作する話が持ち上がる中で、よりゆとりのある活動を望んだビータと、そんなバンドとソロの掛け持ちにメンバーがあまり良い思いを

Michael Jackson「Off the Wall」(1979)

クィンシー・ジョーンズが亡くなられました。巨星逝く…といった感じでしょうか。個人的にはクィンシーがジャズマンだった頃の「SOUL BOSSA NOVA」って曲が大好きでした。某CMに使われてましたよね。 それから日本でも超大ヒットした「愛のコリーダ」。最初クィンシーが歌っているものとばかり思っていたのですが、実はそうではなく、彼はダンサーだった(笑)という名ライヴ。ルイス・ジョンソンのベース、これも凄い! ピンクのクィンシーにばかり、目が行ってしまいますが(笑)、よく見ると

【名盤伝説】”Chicago / 17”

MASTER PIECE USブラス・ロックの大御所シカゴの1984年5月リリースのオリジナル・アルバム『シカゴ 17』です。 前作『16』で大胆なサウンド・チェンジに成功したシカゴが、その勢いのままにリリースしたアルバムです。プロデュースは引き続きデヴィッド・フォスターが担当します。時代の流れでシンセ・ベースやシンセ・ドラムが多用されています。個人的にはあまり好きなテイストではないのですが、仕方ないですね。 一方で前作よりも甘めのテイストの曲が増えているような気がします

【名盤伝説】”Chicago / 16”

MASTER PIECE USを代表するブラス・ロック・バンドのシカゴの『シカゴ 16』(1982)です。 1967年にアルバム『Chicago I (シカゴの軌跡)』でデビューしたシカゴ。「クエスチョン 67 & 68」や「サタデー・イン・ザ・パーク」などのヒット曲を連発して絶大な人気を誇っていました。 しかし70年代も後半となると、バンドの中心メンバーだったテリー・キャスの突然の事故死(1977)もあり、その活動自体も低迷の時期に陥ってしまいます。 81年のレーベル

【名盤伝説】”The Manhattan Transfer / Bodies And Souls”

お気に入りのミュージシャンとその作品を紹介しています。マンハッタン・トランスファーの7作目のスタジオ録音アルバム『アメリカン・ポップ(邦題)』(1983)です。 『エクステンションズ』(1979)、『モダン・パラダイス』(1981)と2作続けて名匠ジェイ・グレイドンのプロデュース作が続き、彼らは一躍人気モダン・コーラス・グループへと飛躍を遂げました。 エクステンションズ記事URL 続く作品でプロデューサーに起用されたのはリチャード・ルドルフで、ラムゼイ・ルイスやミリー・