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企業ブランディング再考①

「企業ブランディング」について、改めて考えさせられています。

きっかけは昨年来、某IT企業のCI(Corporate Identity)プロジェクトに関わらせていただいたことでした。CIとは「企業文化を構築し特性や独自性を統一されたイメージやデザインあるいはわかりやすいメッセージで発信し社会と共有することで存在価値を高めていく企業戦略の一つ」と定義されます(Wikipediaより)。

私は前職の広告代理店在籍時に、ある自動車会社の販売チャネルのCIに携わった経験がありますが、それは主にロゴの改定や全国の看板の付け替えといったクリエイティブ面が主な領域でした。
その後、人事領域の仕事をする中で、CIが組織における人と人のより良い関係性を醸成する「組織開発」の形態のひとつでもある、ということを学びました。

上記IT会社のプロジェクトでは、これまでのコミュニケーション領域と人事領域の両方の知見を活用・融合することができた、と感じています。

その一方で実感したことは、同じ「CI」という呼び方をしながら、異なる領域・ノウハウから別々にアプローチされて来た、ということ。しかし、CIを実践する企業の側から見れば、その両者は切り離されるものではなく、融合してこそ企業価値(ブランディング)の向上につながるということです。

いま、「人的資本経営」が多くの企業に広がりつつあります。その根底にあるのは無形資産価値の見直しであり、中でも人的資本と共に重要視されているのが知的財産です。CIは人的資本と知的財産の両方の価値の向上に寄与するものと、と言えそうです。

また、人的資本経営と軌を一にするように拡大しているのが「アルムナイ(企業のOBOGネットワーク)」です。これからの企業の在り方は、従来の組織が狭義のものだとすれば、アルムナイも含めたネットワーク型になっていくのかもしれません。同時に、そうした形態に即した企業(文化)ブランディングの必要性も高まっていくのかもしれません。

1990年代に、デービッド・A・アーカー教授によって理論構築された「ブランド・エクイティ戦略」によって“ブランド”がコミュニケーション領域に留まらない企業価値の根幹にかかわるものだという理解が広まりました。

しかしその理解は(少なくとも日本において)主に広告領域や企業の宣伝活動領域に留まっていたのかもしれない・・・と感じています。上記のような潮流の中で、「ブランド・エクイティ戦略」をアップデートすることや、従来は領域が分かれていたコミュニケーション(クリエイティブ)領域と人事・組織領域のノウハウの融合のニーズが高まっているように思っています。

こうした認識に基づき、改めてブランド(ブランディング)について学び直し実践していきたいと考えており、折に触れここでもアップデートしていきたいと思います。

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#人的資本経営


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