「僕は君たちに武器を配りたい」
この本は大学2年生の時の英語の先生に教えてもらい気になって読みました。簡単に内容をまとめると、これから社会に旅立つ、もしくは旅立ったばかりの若者が非常で残酷な日本社会を生き抜くための「ゲリラ戦」のすすめについてです。社会の仕組みや実態、現状、それを踏まえた上での知恵や考え方、といったいわゆる「武器」が書いてあります。また、資本主義の中で生き残るための「投資家的な生き方」のすすめが書いてあります。最初は投資をしろという話かと思いましたが、そうではなくここで言う投資家的な生き方とは投資家的に「考える」ということです。
この本の中で印象に残った複数の箇所のうちまず1つ目が、「勉強すれば大丈夫と安易に思うな」という事です。私自身英語のTOEIC、IT、会計などの勉強をして資格をとっておけばアンパイだろうと正直思っていました。しかし、世の中がやたらと勉強ブームになり、ただ資格を持っているだけだと、他者と差別化が出来ずにいわゆるコモディティ化した人材になってしまうということです。
「コモディティ」とはこの本の中で何度も出てくる言葉で、経済学の定義によると「スペックが明確に定義できるもの」のことを指し、つまり個性のない物は全てコモディティということになります。世の中のあらゆる製品がコモディティ化していますが、コモディティ化するのは人材の評価においても同じです。そんな時代で生き残るためには「スペシャリティ」になる必要があります。つまり他の人には代えられない、唯一の人物になる必要があるということです。このことは来年から社会に出て働く際に常に意識したいことだと思いました。僕は営業として働くので、売る製品はもちろんですが、自分という人間を相手に売り込み、気に入ってもらえるようになりたいと思います。そしてビジネスにおいてだけでなく、人に必要とされる人を目指したいです。
次に「現在、凋落している業界にこそチャンスが眠っている」ということです。私は最初就活を始める時に、将来性のある業界ばかり見ていたのでこの考えには驚きました。現在、凋落している業界の事業も人間の根源的な欲求に基づいていて、ニーズ自体が消滅しているのではなく、その欲求に既存の製品やサービスが応えられなくなっているだけだということです。このことを頭に入れながら、常に新しいビジネスチャンスを探し続けたいと思います。
最後に「投資家として働くことで、世の中の見方が一変する」です。投資家的な視点で物事を見る大切さについてはこの本で何度か出てきており、私自身、投資そのものにも興味があるので、この見方を意識しながら生きたいと思います。最後かなり雑になってしまいましたが、この本で何度も言われているように、いかなる時も自分の頭で考えることを辞めずに、損をしないように、賢く生きていきたいと思いました。