宙を舞う
ベッドに投げ出した身体の重さが
いつまでも常夜灯に照らされている
ただ鼓動に耳を澄ましていると
やがて僕は羽になり宙を舞う
はじめての街で踏切を渡る
バックミラーに初めてみる色が映る
あなたは物珍しそうに辺りを眺め
まくしたてるように僕に話しかける
木と川しかないだだっ広い公園
日陰のない散歩道を黙って歩く
何度もあなたの方を振り向きながら
僕はずっと上機嫌だった
水たまりを踏みつけて
ゆっくりと車を停めた
ふたり後部座席に移って
ずっとずっと手をつないでいた
外で月を見ていると
あなたからのメッセージ
あなたの家に急ぐ
白く輝くあなたにうっとりした
僕たちが見たのは
奇跡のような満月だった
僕たちは震え合って
互いの瞳の奥を見ようとした
強い風に高く飛ばされ
雨に濡れて重くなり
吹き溜まりに追いやられても
また風が吹き宙を舞う
美しいときが消え去っても
また宙を舞いすべてを見る
あなたがいなくても
僕がいなくても
Feather
※多少の刺激を得ていることを除けば、この詩と動画の曲は関係はありません。
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