助産と看取り
「助産」と「看取り」は芸術とも地続きにあるはずで、
逆に言えば、自分が心揺さぶられる芸術には、
いずれかの感覚が宿っているなと感じている。
しかし現代の医療には、自然分娩に対する助産師さんのように、
看取りを専門とする役割(仕事)が無いのはなぜだろう。
それは芸術や、人生の時間そのものの捉え方にも大きく影響しているのではないだろうか。
コロナ禍のStayhomeから、定期的に海に通うようになった。
マスクを外し、波の音を全身でききながら、
誰もいない浜辺で深呼吸する時間が、
あの頃の自分をどれだけ救ってくれたことか。
海辺では毎回さまざまな生と死を発見する。
昨日はまだ動いている水くらげを見つけた。
彼らには脳みそも心臓も無いという。
「海をたゆたう」ことが生きることなのである。
そして海と調和することを知っている。
美しい水色は、この星の色。
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