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『冷静と情熱のあいだblu』を読んで【本好きの読書感想】

愛を描いた小説はたくさんあるけど、
この小説は格別だと思う。


自分以外の人の気持ちが分からないのはどうしてだろう。

「冷静と情熱のあいだblu」辻仁成



冷たい刃で切り取った現実。
燃えるような記憶。

そのどちらもが、
等しく、狂おしく、愛おしい。

何もかもが、愛おしい。

刹那さに、愛おしい。


芽美もあおいも順正も、
みんなみんな愛おしい。

愛することに生きる人たちの
どうしようもない孤独が
どうしようもなく愛おしい

あおいや芽美へは、もう一度恋をして欲しいと願い、順正には。
ただ今を生きていって欲しいと祈る。

だけど、階段の先にいた私が本当に逢いたいのは、
おそらく、「もう会くことのない貴方」なのだ。

素晴らしく美しい愛の軌跡を描いた作品。

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これと合わせて江國香織さんの「冷静と情熱のあいだrosso」の読書感想文も書いていますので、もしお時間があれば是非覗いてみて下さい。




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