働き方を考えるきっかけになった一冊の本
本との出会い
新社会人として仕事をスタートする数ヶ月前、ある経営者と出会った。
その経営者との出会いは、単発のアルバイトで一緒に仕事をした少し年上のお姉さんからの紹介だった。帰りの電車が途中まで同じだったので、色々と雑談をした別れ際、「今度、色んな経営者が集まる面白い交流会があるから来ない?」と誘われた。
お姉さんと気が合いそうだったのと、なるべく誘いを受けたら断らないようにしていたこともあり、何度か交流会に参加してみた。でもその結果、そこにいた人たちはあるネットワークビジネスをやっている人達だということが分かった。そして、その経営者はグループのトップの人だった。
結局、私にはそこの人達と価値観が合わないと思ったのと、ネットワークビジネスにも手を出す気はなかったので、長い付き合いはせず、そのコミュニティからは離れた。
しかし1つ、その経営者との出会いで感謝していることがある。
それは、喜多川泰さん著の「上京物語〜僕の人生を変えた、父の五つの教え〜」という本を紹介して貰ったことだ。
本を読んで感じたこと
当時、一気に本を読み終えて、胸がドキドキしたのを覚えている。
「本の冒頭に書かれているような人生は絶対に送りたくない」と思い、
その本をこれから始まる社会人人生のバイブルにしよう!と決めたほどだった。
ネタバレになりすぎないように、ここでは簡単に内容をお伝えしたい。
成功することを夢見たある一人の青年。
しかし彼は、お金がないことなど自分にはできない理由を都度並べて、
やりたいと思っていたことへ挑戦せずに、いつもあきらめてしまう。
サクセスストーリーによくある転機のようなものは何も起きない。
他人を羨み、自分の置かれた環境に不満を持ち続けるだけで、気づいた時には、「こんなはずではなかった」という人生になってしまったという話である。
歳を重ねるごとに失敗することが怖くなり、青年がどんどん光を失っていく姿がもどかしくもあり残念で、私にはとても印象に残った。
今、改めて本を読み返して感じたこと
改めて本を読み返してみると、あれだけあんな人生は絶対送りたくない!と当時意気込んでいたはずなのに、私はあの青年と同じような人生を送り始めていたことに気付かされた。
本の後半部分に、「成功を夢見て人生をスタートさせたのに、思うようにいかずあきらめてしまった人たちに共通する二つの壁」について書かれている。
一つは何かを始めるのに十分な資金がないというお金の問題。
もう一つは、そもそも何をしたいのかが見つかっていないという問題。
これからの働き方に悩む今の私にとって、「やりたいことをどうやって見つけるのか?」という以下の文章が心に響いた。
会社員として働くうちに、日々の業務に忙殺され、いつの間にか、夢や目標を失ってしまった。
やりたいことはいつかそのうち見つかるだろう、
やりたいことが見つかった時にまた頑張ればいいや、
と自分の人生について投げやりな感じに思うようになっていた。
でも、やりたいことは、ある日突然目の前に現れてくれるものではないのだ。
今、至るところで、「好きなこと」や「やりたいこと」をやって生きていくという言葉を目にする。
ある程度、なんでも選べることができる今の私たち。
過去や別の世界の人と比べるのは、必ずしも正解ではないかもしれないけど、選択肢が無限にあるからこそ悩むことができているのは、すごく贅沢なことなんだと思う。
そうは言っても、「本当にやりたいこと」が何なのかわからなくてしんどくなってしまう時もある。あと何年、生きられるのかって自分の寿命が分かったり、この先どんなことが起こるのかが分かったりすれば、優先順位がクリアに見えて、やりたいことを決められそうな気もするけど、そんなことはできないし、そんな人生は逆につまらない。
これからのこと
具体的にこれからどういう働き方をしていきたいのかは、今はまだわからない。
でも一つ言えるのは、どんなに小さなことでも、「やりたい!」と心のアンテナが動いたことには、挑戦し続けたいということ。
過去を振り返ってみても、何かに挑戦している時が、1番ワクワクするし、楽しいと感じるし、何より好きだ。
それに、人生をかけてやりたいと思えることを見つけるのは、そう簡単ではないと思うし、出会いや経験によって変わっていくものだとも思う。
だから、まずは答えを出すことばかりに固執をしないで、小さな挑戦を積み上げていきたい。
今回は一旦ここまで。
記事をお読みいただき、ありがとうございます。
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