メンタルが不安定なのは性格のせい?③~朝起きできない理由は〇〇?~
朝起きできない理由のひとつは副腎疲労、慢性疲労と考えることができます。
では、慢性疲労がどうして起こってくるのでしょう。
ひとつは、体に鞭打って無理を続け、コルチゾールなどの頑張るホルモンが枯渇したことが原因と推測されます。
それならば補腎薬(コルチゾールを分泌する副腎に栄養を与える漢方薬)を服用して、しっかり休めば回復するはずです。
しかし、それで回復される方ばかりではありません。
残りの方はどうなっているのでしょうか。
ここで、自律神経が登場します。
自律神経失調は、検査をして何も異状が見つからない時に、体を自動的に制御する、パソコンでいうソフトの異常と例えられます。
別の言い方をすると、自律神経失調は、規則正しい生活をする(食事、睡眠、日光を浴びるなど)以外治療法がなく、効くお薬がないと言われたということになります。
自律神経には、戦う、逃げるといったアクティブな交感神経と、休息・回復の副交感神経の2種類があり、そのバランスが大切だと考えられています。
私たちはもう一段深くまで踏み込んで考えてみました。
実は副交感神経は1種類ではなく2種類あり、従来から考えられている休息・回復の副交感神経と、フリーズの副交感神経に分けられます。
フリーズの副交感神経は、例えるなら、なかなかありえない状況ですが、誰かに捕らわれたとして、最初は逃れようと戦い、抵抗しますが(交感神経優位)、それが無理だと悟り、諦め脱力してしまったようなイメージです。
人は誰でもトラウマとなる出来事に遭遇することがあります。
その時、相手にかなわないと感じた時に、フリーズが起こります。
相手は人や物だけでなく、大きなシステム(家庭環境、学校・会社に行く、満員電車に乗るなど)や出来事(失敗やストレス)も原因となりえます。
そうなると、そのショックから解放されない限り、戦う交感神経とフリーズの副交感神経の間を行き来して、休息・回復の副交感神経に入ることができないのです。
そのため寝ても寝ても心身が休まらず、休息に十数時間眠る必要が出てきて、さらに起きてもまだ回復していないというようなことが出てくると考えられます。
補腎薬で回復しない方は、このフリーズモードから解放されることが必要で、この状態からの解放には、体への直接のアプローチが有効であるようです。